「あの人にはオリジナリティーがある」「独創的な考え方をする」と評価することがあるが、世の中には完全なオリジナルは存在しない。そこで「すばやく、上手にマネをする人」を評価するという小山社長の“マネ術”とは。
「あの人にはオリジナリティーがある」「独創的な考え方をする」などと言って評価をする人がいますが、そんな部分をわたしはまったく重視しません。だいたい、世の中には完全なるオリジナルなど存在しません。どんなモノも、考え方も、結局は誰かのマネなので、「すばやく、上手にマネをする人」を積極的に評価します。
「マネは最高の創造だ」と言っています。実際、オリジナルにこだわるよりも、どんどんマネするほうがよっぽど創造的です。
わたしがラスベガスへ行くのはマネをするためですし、社長室にイスがないのは株式会社守谷刃物研究所がやっていたことをマネしただけです。人間だって、会社だって、成長したいと思ったら、素直にマネをすることです。
武蔵野の業績が悪かったころは、社員がつまらないプライドを持っていました。「オレは人のマネをしたくない」と全員が思っていた。しかし、それはとんでもない間違いです。
そこでわたしは、徹底して人のマネをする仕組みを作りました。方法はいたって簡単で、成果を出した社員のマネをしたら、賞与の評価を1つ上げました。常識にとらわれていたら「そんなおかしな制度があるか! 」と驚くでしょうが、この仕組みはとてもうまく機能しています。
オリジナルを評価せず、マネを評価するわけですから、社員はどんどんマネをするようになります。いつも周囲をキョロキョロと見渡して、「あれは良さそうだ」「このやり方がいいんじゃないか」と思えば、すぐにマネをします。良いことの横展開が早くなる。
そして、わたしのところへやってきて「社長、○○のマネをして、これだけ成果が挙がりました」と自慢しています。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授