リーダーは、「組織文化」に注意を払わなければなりません。組織文化とは、従業員の思考と行動から成るものです。組織文化を無視することはリスクの高いことです。なぜなら、組織文化の形成に失敗すると、チームがより良い結果を手にする妨げになるからです。
組織文化は、従業員の「経験、考え方、行動」の3つに注意を払うことで形作られます。この3つの要素に気を配るということは、結果を大事にするということです。欲しい結果を明確にしたら、企業文化の今の状態ではどうすればその欲しい結果を導くことができるか、判断しなければなりません。このような変化を生み出すプロセスは、1回限りのことでも、誰かに委託できるものでもありません。
最も理想的な組織文化の中では、人は「標準以上」の責任を果たします。彼らは「見て、認め、解決し、実行する」というプロセスで問題に取り組みます。しかし、「標準以下」の管理者は、物事がうまく行かず、物事がうまく行くようにする責任を負えないと思った時、責任を放棄します。そういった管理者は、責任の所在を明らかにすることに長けています。組織は、標準以上の従業員を沢山持てた時、成功することができるのです。
企業において大切なこととは、やはり従業員の考え方を尊重することであり、それらをどのように企業のために生かしていくかということに尽きます。「認める」事で従業員は自らの存在と立ち位置を確認することができるわけで、それらが常に機能し循環していくことが企業文化といえるものになるのではないでしょうか。
チームのメンバーに新しくより良い結果を出す責任を持たせるには、求める結果を明確にしなければなりません。リーダーとして、求める特定の結果を得るために努力しようという一貫したメッセージを送らなければなりません。それにより、チームメンバーはあなたのメッセージを理解し、彼らの日々の業務が求める結果とどう繋がっているのか、示すことができるのです。
また、求める結果に繋がらないような言葉を使ってはいけません。「目標」という言葉は、何かをしたいという願望を指します。つまり、目標は希望に溢れ、方向性のある言葉です。しかし、反対に「結果」という言葉は完了、あるいは仕上げという意味になります。
新しく求める結果を得るために、従業員は一生懸命働く必要がありますか? 新しい結果は、例えば新製品の売り込みや新規市場への参入などをすることで組織の進路を変える原因となりそうですか? 資源を変えたり、場所を変えたり、あるいはグループを組織したりする必要が出てきそうですか? 従業員は新しいスキルを身に付けたり、あるいは新しい分野で働いたりする必要がありそうですか? もしこれらの質問の1つにでもうなづいたなら、組織文化を移行することを考え始めて下さい。
従業員が組織文化の変革に備えていることを確認して下さい。傍観者の立場になる人が1人でもいてはいけません。従業員の中に変化を受け入れる精神を生み出すのは、リーダーの務めです。従業員の協力と参加は不可欠です。従業員を前進させるには、変化が重要な理由と、組織文化の重要性を論じて下さい。全員に手伝わせ、プロセスに参加させて下さい。
新しい目標を明確にすること! そこから企業文化の変化は開始されるのではないでしょうか? 組織文化の変革を理解させるとこの項では言及していますが、逆に、従業員の全員がその目標を理解し、動き出そうとした時すでに組織文化の変革は始まっていると思います。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授