「ワクワク取り組む」と行動のスピードが早くなる。しかし、ほとんどのリーダーは自分自身、そして部下の感情のスイッチを入れる方法を知らない。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
「責任感のない計画」「使命感のないビジョン」「情熱のないプレゼンテーション」「冷たい心のおもてなし」……すべて違和感があるのは、「感情」がどれだけビジネスの主軸であるかを教えてくれているからだ。
しかし、「感情の力」を引き出すためのツールはとても少ない。「いやいや取り組む」よりも、「ワクワク取り組む」方が、行動のスピードも、学習のスピードも早い。にもかかわらず、ほとんどのリーダーは自分自身、そして他人の感情のスイッチをONにする方法を知らない。
拙著「動きたくて眠れなくなる。」(サンクチュアリ出版)は、メンタル戦略の世界的権威であるさまざまな人物の教えを、実践的に使えるように「29のポイント」としてまとめたものだ。発売即日に2万4千部への重版となった「メンタルマネジメントの教科書」だ。知っているか、知らないかだけでもビジネスに大きな影響を与えるものだけを厳選した。どこから読んでも、「メンタルマネジメント」のマスターに向けた鍵が記されている。
今回はそれらの中から、「動きたくて眠れなくなるモチベーション──リーダーシップの3つの法則」を紹介する。
人は、それぞれ独特の人生を歩んで今に至っている。誰ひとりとして同じ人生を歩んだわけではないのにもかかわらず、そのような人たちが集まって組織という場で仕事を共にしている。リーダーシップとはそういう場で発揮されるものなのだ。
大事になるのは、「どれだけその人のことを分かってあげられるか」だ。深いレベルで分かれば分かるほど、より相手と共に成功することができる。相手のことを分からないまま共に成果を出しても、結局「ひとりよがり」になってしまいメンバーは離れていく。
とくに「問題」や「悩み」を持っているときに、それを理解してあげられているかで影響力は決まる。
「聴く」の4レベル
レベル1:相手の「言っている内容」を聴く
そもそも相談されても、「どんな内容の相談」だったかさえ分かっていない人がほとんど。
レベル2:相手の「感情」を聴く
左脳で話を聴くと、話の内容を分析し始める。しかし、人は「感情の生き物」。相手が「どんな気持ちなのか」に耳を傾けよう。
レベル3:問題・悩みが、「なぜ」問題・悩みなのかを聴く
あなたにとっては問題ではないことも、部下にとっては問題だと感じているならば、そこに「考え方のギャップ」がある。思い込みを探ろう。
レベル4:本当に満たしたい心の声(ニーズ)を聴く
人には先天的に持っているニーズがある。「安定感」「変化」「つながり」「重要感」「成長」「貢献」。部下が求めているニーズを理解しよう。
あなたがいくら成功だと思っていても、メンバーが成功だと思えていなければ、短期的で終わってしまう。あなたも成功だと感じ、メンバーも成功だと感じる、そんな「分かち合える成功」を掲げよう。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授