こんなに違う一流と二流ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

気づかいは、人間的、道徳的にすぐれていることではなく、利益を生み出し、きわめて効率のいいこと。一流のふるまい方とは。

» 2016年05月19日 08時00分 公開
[中谷彰宏ITmedia]
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予約ミスの時は、「よく調べてください」より。「私が、連絡し忘れていました」

一流の人のさりげない気づかい

 一流の人も、二流の人も、気づかいはしています。

 二流の人の気づかいは、分かりやすい。

 一流の人の気づかいは、さりげなくて、気づきません。

 得意先や女性の前でレストランの予約が通っていないと、ダンドリの悪い最低な男に見られていると感じます。女性が思っている以上に男性は、方向感覚のないこととダンドリの悪いことを気にします。

 予約が通っていないと、「よく調べてください」から「責任者を出してくれ」という話に発展して、逆ギレします。

 自分に非がないことを連れに証明したいのです。

 ダンドリが悪いのはお店のほうで、自分は被害者であるということを、きちんと立証して一筆もらいたいと言い出すと、お店が急に裁判所になります。

 ここで「ゴメン、僕が連絡をし忘れていた」と言うことで、連れの目には「器が大きい」と映ります。

 お店の人も「ちょうど遅くからのご予約の席がありまして、それまでの時間でしたら、ちょっと窮屈かもしれませんが、ご案内できます」と言えます。

 「責任者を出せ」という話になると、「これ以上この人には」となります。「忘れていたかもしれない」よりも、「忘れていた」と言い切るほうがカッコいいのです。

 言い切れなければ、「忘れていたかもしれない」から試していけばいいのです。

伝言ミスの時は、「言ったよね」より、「私の言い方が、紛らわしかったです」

 部下に対しても、さりげない気づかいはあります。

 上司・部下・同僚・お客様、誰にでも伝言ミスはあります。言った言わないの水かけ論になります。伝わっていないことは事実です。

 二流は、「言いましたよね」と言います。

 一流は、「僕の言い方が紛らわしかった。ゴメン」と言います。

 あとがスムーズに運ぶ気づかいができるのです。「言ったよね」と言うと、リカバリーが遅れます。

 気づかいは、人間的、道徳的にすぐれていることではありません。利益を生み出し、きわめて効率のいいことです。

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