ファッションは自分だけのためではない。相手を思いやることも重要。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
皆さま、初めまして。ファッションスタイリストジャパン代表取締役の西岡慎也です。私は男性専門のファッションスタイリストとして、約20年間で2万人以上のお客さまをコーディネートしてきました。個人としてたくさんのお客さまと向き合ってきましたが、スタイリストの業界の幅を広げたい思いで、人材の輩出を目指して白金台に拠点を構え、事業を行っています。
スタイリストの仕事をする中で、新聞、雑誌、テレビなどに取り上げられ、また、さらなる思いを伝える手段として縁あって書籍を出版しました。今回は、経営者やマネジャークラスの皆さまに向けてファッションから学ぶマネジメントスキルを3点お伝えします。1点目は、「外見・現実は、内面・思考が押し出されたもの」ということ。2点目は、「自分の好きな服と相手が好きな服は違う」ということ。そして3点目は「準備は怠るべからず」ということ。どうぞ最後までお付き合いください。
今どのような服装でこの記事を読んでいますか。男性ならばスーツを着ている、ジャケットにパンツスタイル、スウェットで読んでいるという人もいるでしょう。一方、女性ならばスーツを着用しているという人以外にもワンピース、寝巻きなどさまざまではないでしょうか。
おそらく、平日ならば「スーツ」か「会社の制服」が多いのではないでしょうか。休みの日ならば、動きやすい服装でしょうか。
さて、これらの中で会社の制服は選ぶことができません。しかしながら、スーツや休みの日の服装は自分自身で選ぶことができます。実際、会社の規則で「スーツ着用」とは決まっているけれども「実際、何を着ればいいのかよく分からない」という人も多いのではないでしょうか。
スーツと一口に言っても、考えることはたくさんあります。例えば、「サイズ」「色」「柄」「ブランド」「ツーピースかスリーピースか」などが挙げられます。また、スーツに合う組み合わせも考える必要があります。「ワイシャツ」「ネクタイ」「ベルト」「シューズ」「カバン」。これらの組み合わせは非常に多く存在し、どの組み合わせを選ぶかは、最終的には「あなた」次第 。 つまり、自分自身で決めています。言い換えるとあなたの服装はあなたの思考によって決められているということです。
ここで、仕事における自分自身の行動を振り返ってみてください。いつも遅刻をする人は、「遅刻してもいい」という思考になっていないでしょうか。普段、机の周りが汚い人は、「机は汚くてもいい」という考えが行動に表れてはいないでしょうか。何か起きた時、すぐに他人のせいにしてしまいがちな人は、他人のせいにする内面が押し出されて行動に反映しているのではないでしょうか。このように、仕事もファッション同様、外見 、つまり結果は自分自身の内面、考えから作られているといえるでしょう。
皆さまは、どのようなファッションが好みでしょうか。男性ならば「スーツが好き」「ジャケットスタイルが好き」「Tシャツ短パンが好き」、女性ならば「ワンピースが好き」「ギャル系ファッションが好き」「肌の露出が多い服が好き」など人それぞれ好みがあると思います。人それぞれ好みがあることは当然のこと。まったく問題はありません。ただ、ここで考えてほしいことがあります。それは「自分の好きな服と相手が好きな服は違う」ということ。
ファッションは誰のためでしょうか。「自分のため」という人もいいるでしょう。もちろん、間違っているわけではありません。でも、ちょっと考えてみてください。あなたが男性だと仮定します。そして、派手なピンク色のスーツがお気に入りで、この姿で商談に臨むとします。果たして、商談相手はあなたと一緒に仕事をしたいと思うでしょうか。おそらく、商談は成立しないでしょう。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授