世界デジタル政府ランキング、1位は前回2位からのデンマーク、日本は前回の7位から9位へ早稲田大学世界デジタル政府ランキング2021

今年で16回目の「早稲田大学世界デジタル政府ランキング2021」の結果は、1位デンマーク、2位シンガポール、3位が英国だった。日本は前回の7位から9位へ。

» 2021年12月13日 15時05分 公開
[ITmedia]

 早稲田大学電子政府・自治体研究所は、ICT先進国64カ国と地域を対象に、デジタル政府の進捗度を調査、分析した「早稲田大学世界デジタル政府ランキング2021」を発表した。デジタル社会への貢献が期待されている、本調査はデジタル政府の進捗度を主要10指標で多角的に評価している。

 1位は前回2位だったデンマーク、2位は前回3位だったシンガポール、3位は前回4位だった英国、4位は前回1位だった米国、5位は前回8位だったカナダ。6位は前回5位だったエストニア、7位は前回13位だったニュージーランド、8位は前回9位だった韓国、9位は前回7位だった日本、10位は前回11位だった台湾。

 今回のランキングの特徴は、新型コロナ感染症へのデジタル対応が大きな影響を及ぼしている。

 2018年以来1位に返り咲いたデンマークのコロナ対策は、デジタル先進国としての情報インフラを活用し、早い段階から全ての手続きをオンラインで完結した、コロナパス(パスポート)と呼ばれるデジタル証明を整備、発行して、EUによる互換性のあるデジタルグリーン証明書導入の先陣役を担った。

 前回7位から9位になった日本の課題としては、コロナ対応で露呈した、縦割り行政やデジタル変革、スピード感の欠如、電子政府(中央)と電子自治田い(地方の法的分離、推進役となるICT人財不足などがあげられている。

 今後は、デジタル活用による官民連携やデジタル・イノベーションの推進で行政のコスト削減や効率化により、経済再生、成長戦略、及び質の高い行政サービスを提供することにより国民生活の利便性向上に寄与する取り組みが必要である。

 デジタル政府分野の現状と課題を評価するための指標は10項目で、以下の通りである

1、ネットワークインフラの充実度

2、行財政改革への貢献度。行政管理の最適化

3、各種オンライン・アプリケーション・サービスの進捗度

4、ホームページ、ポータルサイトの利便性

5、政府CIO(最高情報責任者)の活躍度

6、電子政府の戦略・振興策

7、ICTによる市民の行政参加の充実度

8、オープン・ガバメント

9、サイバーセキュリティ

10、先端ICTの利活用度

■第16回早稲田大学世界デジタル政府ランキング2021

順位 国名
1 デンマーク
2 シンガポール
3 英国
4 米国
5 カナダ
6 エストニア
7 ニュージーランド
8 韓国
9 日本
10 台湾
11 オーストラリア
12 スウェーデン
13 フィンランド
14 オランダ
15 スイス
16 アラブ首長国連邦
17 アイスランド
18 ノルウェー
19 アイルランド
20 ドイツ

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