H3ロケット7号機は、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ新型補給機「HTV−X」1号機を、何の問題もなく軌道投入することに成功した。その結果、日本は十分に国際協力に貢献できる高いロケット技術を有することを、世界に示すことができた。
H3ロケット7号機は、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ新型補給機「HTV−X」1号機を、何の問題もなく軌道投入することに成功した。その結果、日本は十分に国際協力に貢献できる高いロケット技術を有することを、世界に示すことができた。
民間企業の衛星打ち上げなど、宇宙輸送需要の大量獲得を狙う主力大型ロケットとして開発されたH3は、顧客の使いやすさを重視して搭載物の大きさに応じ標準型、大型用、小型用の3形態の機体が計画されていた。
今回の大型用機体の初成功で、今後は顧客が機体を選べるようになる。海外の宇宙産業との競争においてH3がスタートラインに立てた格好で、日本の宇宙ビジネス拡大に弾みがつきそうだ。
ただ、小型用の機体の開発が難航している。推進力補助用の固体ロケットブースターを使わず、主エンジン3基だけの形態だが、7月に実施した燃焼試験で不具合が生じた。また、固体燃料を使う別タイプの小型ロケットとして開発中の「イプシロンS」も、エンジン燃焼試験で爆発事故が相次いでおり、打ち上げのめどが立っていない。
打ち上げ需要の多くを占める小型衛星に適したロケットがなくては、顧客を取りこぼしてしまう。H3は小型用機体の開発を急ぎ、早期に3形態の体制を完成させるべきだ。(伊藤壽一郎)
copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授