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» 2010年07月28日 08時54分 UPDATE

エグゼクティブのためのアンチエイジング:アンチエイジングなエグゼクティブライフ――生活習慣の評価

あなたの生活習慣は何点?80点以上なら合格です。毎日のちょっとした心がけで健康寿命を延ばしましょう。

[米井嘉一(同志社大学),ITmedia]

悪しき生活習慣で寿命が縮む

 抗加齢医学(アンチエイジング)が目指しているのは生活の質(Quality of Life)の向上と健康長寿です。図のように、日本人の生存曲線は過去2000年の間に大きく推移してきました。世界一の長寿国である日本は、最終的な円熟期の生存曲線に最も近い状態にあります。抗加齢療法の目的はこのカーブを右上方に押し上げることですが、わたしたちのライフスタイルには、このカーブを左下方へ押し下げる悪しき生活習慣があります。それは運動不足、肥満、悪しき食習慣、ストレス、睡眠障害、喫煙です。これらの要因につき理解を深め正しい生活習慣に直してゆくことは、労働衛生の観点からも重要です。

antiagzu.jpg 図 日本人の生命曲線と抗加齢医学

 生活習慣を評価する目安を表に掲げました。健康な人の場合80点以上あれば生活習慣はおおむね合格です。

antiaghyou.jpg 表 生活習慣の評価の目安

健康寿命を延ばすには

 脂肪を処理する能力は個人によって大きな差があるので、1日75g摂取しても問題なければそれでいいのですが、既に肥満や高脂血症がある人では50g以下に抑える必要があります。また人間ですから時にははめをはずすことがあるでしょう。むしろ毎日定められた枠内に閉じこもるよりは、たまにはご馳走を食べる、夜更かしをしてリフレッシュ(?)するのは構いません。美食は毎日続けないよう注意して、飲み過ぎ食べ過ぎの日があったら、その後3日間はおとなしく過ごしましょう。

 タバコが健康に害をもたらすことは明らかです。禁煙により肺がんを予防できれば健康寿命を5〜10年延ばすことができます。35〜40歳の人の成績では禁煙により2年、禁煙プラス運動で3年の健康寿命が延びています。

 飲酒量に関する成績では1日あたりの飲酒量1〜2合(日本酒換算です)の健康寿命が良いようです。だからといって飲酒の習慣が無い人がわざわざ飲む必要はありません。飲酒量が3合、4合と増えるに連れて問題が生じる頻度が増えるので要注意です。なにごとにも適量があります。

 40歳以上の運動の初心者に対する運動の目安を紹介します。30分のウォーキング(有酸素運動)を週4回、20分の筋肉トレーニングを週2回、10分のストレッチを毎日行うこと。合計で週5〜6日できるといいですね。仕事が忙しくて運動に時間を割けない人が大多数でしょうが、通勤時に1駅手前で降りて歩く、タクシーを控える、駅やビルのエスカレーターを使わずに階段を昇るといった工夫をしてください。

 高級スポーツジムに通うのもエグゼクティブならではの健康法でしょう。競技マラソンなどは身体への負荷が過剰で逆に障害を起こすことがあるので、過激な運動は気を付けるようにしてください。学生時代に一流スポーツマンだった人が卒業後スポーツをやめると効用がなくなってしまうので、運動習慣をライフスタイルに取り入れて長続きさせることが重要です。

 睡眠のサイクルは1.5時間、4サイクルなら6時間、5サイクルなら7.5〜8時間の睡眠時間になります。アンチエイジングの観点からは最低でも4サイクル、できれば5サイクルの睡眠時間が望ましいところです。

 このように良い生活習慣を続けていると、身体組成バランスも良い方向に向かいます。体重、体脂肪、ウエスト(腹囲)をまめにチェックしましょう。自己チェックだけでなく、家族や同僚、あるいはドクターやトレーナーに定時報告すると、驚くほど効果があがります。「誰かが見ていますよ」という意識を持つことが良いようです。


著者プロフィール

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米井嘉一(よねい よしかず)

同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授

1958年東京生まれ。1986年に慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程を修了後、UCLAに留学。1989年に帰国後、日本鋼管病院内科 人間ドック脳ドック室部長を経て、2005年に同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授就任。現在は同志社大学生命医科学部の教授を兼任し研究に尽力するほか、日本抗加齢医学会の国際担当理事として、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど各国の抗加齢医学会との交流に努める。主な著書に「抗加齢医学入門」(慶應義塾大学出版会)、「アンチエイジングのすすめ」(新潮社)など。


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