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» 2016年03月31日 08時00分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:成功している企業のトップの仕事はチームで行われている (1/2)

トップマネジメントはチームで行う仕事だということを知ってほしい。これが実現できなければ企業は成長どころか存続もできない。

[山下淳一郎,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


160331book.jpg ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方

 私は、現在、さまざまな企業の経営チームのコンサルティングをしている。ピーター・ドラッカーは、すでに50年以上も前にこう言っている。

草創期は、企業は一人の人間の延長である。しかし、一人のトップマネジメントからトップマネジメントチームへの移行がなければ、企業は成長どころか存続もできない。成功している企業のトップの仕事は、チームで行われている。

 このたび、「ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方」を刊行したのは、トップマネジメントはチームで行う仕事だということを知ってほしかったからだ。ここでは、トップマネジメントチームをつくる具体的なポイントをお伝えする。

会社の規模による経営チームの違い

 経営チームとは、部署名ではないし、組織上公式なものでもない。また会社の規模によって、経営チームの形は違う。一口に「会社」と言ってもその規模はさまざまだ。一般的に「中小企業」「中堅企業」「大企業」などと表現されている。私たちは普段、それらの明確な区分を気にしないで使っている。会社の規模によって経営チームの課題が異なるだけです。それでは、会社の規模によって、それぞれどのように課題が異なるのだろうか。

1、中小企業の経営チーム

 中小企業は、顔を突き合わせながら事業にあたることができる。形式的な手続きもなく、力を合わせて仕事に取り組んでいくことができる。この場合、経営者は社長1人、その下はほぼ同列の文鎮型の組織だ。

 社長以外に取締役という役職を持つ人がいる会社もありますが、ほとんどが「取締役兼○○部長」という肩書きで現場の仕事に専念している。中小企業の経営チームは、社長のほか、経営者としての役職を持たない営業部長や経理課長が経営チームのメンバーになる。

 中小企業の経営チームで押さえておくことは2つだ。1つは、自分でやった方が早いという短気を起こさず社員を育てていくこと。2つ目は、社長は自分が得意としない仕事は絶対にやらないことだ。

 自分が得意としない仕事は、それを得意とする人に任せるようにしてほしい。たとえ役職のない社員であっても重要な仕事を任せれば、自分は重要な仕事を任されていると思い、責任をもって仕事にあたってくれるはずだ。自分1人ですべてをしないようにしよう。

  • 具体的な仕事術

(1)自分でやった方が早いと考えず社員を育てていく

(2)社長は自分が得意としない仕事は絶対にやらない

(3)自分が得意としない仕事は、それを得意とする人に任せる

2、中堅企業の経営チーム

 中堅企業は、中小企業の延長でもなく大企業の手前でもない微妙な領域に根を張っている。だいたいが2代目か3代目を迎えている場合が多い。歴史を持つがゆえにベンチャーのような改革に社員が慣れていないため、変化への適応力は強いとは言えない。一方、形式的な内部手続きを形成していかなければならない課題が山積している。

 中堅企業の場合、経営者は社長のほか既に数名の取締役がいる。中小企業と同じように、「取締役兼○○部長」という肩書きを持ち、取締役のほとんどが現場の仕事に追われている。そのため取締役は経営チームの仕事に貢献することができない。これが、中堅企業の成長を減速させている最大の要因だ。

 したがって、中堅企業の経営チームで押さえておくことは3つです。1つ目は、経営メンバーの再編だ。古参の人間は動かせないと言っていたら会社は死んでしまう。2つ目は、事業を成長させるために不可欠な分野に責任者を立てることだ。そうしなければ、事業の成長に必要な手が打たれなくなり、成長は減速していくだけである。3つ目は社長が、得意としない仕事に、口を挟まないことだ。

  • 具体的な仕事術

(1)経営メンバーの再編する

(2)事業を成長させるために不可欠な分野に専任の責任者を立てる

(3)社長は得意としない仕事に口を挟まない

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