今回の導入によって商談の進捗状況の把握が可能になり、マネジャーから担当営業に適切な指示をしやすくなった。また、役員もマネジャーが担当営業に対して適切なコメントを出しているのかを把握できるため、トップから現場まで、統一された戦略のもとに的確な営業活動ができるようになったという。
また、情報共有が進んだことで口頭での報告に費やす時間がなくなり、最初から課題にフォーカスした密度の濃い会議や打ち合わせが実現。対面のコミュニケーションの時間は3分の1に短縮され、そのぶん本来の営業活動やマネジメントに費やせる時間が増えている。
次のステップとして、社内の見積、販売管理、会計システムと連携を行い、更にInterstage帳票製品との連携により、きめ細かなリポート出力を組み込んで実践し、それを自社のビジネスにつなげていくとか。今後、同社がSalesforceをどのように活用していくのか、非常に楽しみだ。
ITmedia 導入の効果は?
和藤 情報共有が進んだほか、営業部会のペーパーレスが進んだことも効果の1つ。単に紙のコスト削減ができただけでなく、資料作成の工数が大きく減りました。以前は月曜の営業部会のための資料作りのために週末をつぶしていましたが、今はSalesforceで表示させて呼び出せばいいだけですからね。
ITmedia 運用側から見て今回の導入はいかがでしたか?
井谷 基幹データをオンデマンドサービスへ出すことに不安はあったのですが、Salesforceはセキュリティが確保されているので、その点は安心しています。また、運用監視やバックアップなどの保守作業がなくなったことは大きなメリットです。
ITmedia 今後、ツールに期待していることは?
和藤 メールと同じように、日報の未読/既読の状態をユーザーが自分で把握できる機能が付加されるといいですね。また案件単位で閲覧の範囲を細かく設定できる機能もあると便利。Salesforceはバージョンアップも頻繁に行われるので、次はそのあたりを期待しています。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授