Nwebの改善によって、データ活用のツールを一本化することを念頭に、BWの社内ユーザーを調べると50ユーザー程度だった。Nwebのユーザー数は1000だったので、一気に移行するよう各部門へ連絡をした。すると思わぬ反応が返ってきた。
「とんでもない、どういう使い方をしているかちゃんと理解してもらいたいという意見が出てきました。聞いてみると、ユーザー数は名目50でも、各部門で50ユーザーがBWを利用してそこで得られた結果をその10倍以上の人が閲覧していると。急な移行の影響度はとても大きいと分かったのです」
Nwebの改善は目標とされていたが、利用期限が切れるBWのユーザーがすぐに使えるツールを用意する必要が出てきた。玉島氏がすぐに思い出したのは、ウイングアーク テクノロジーズのDr.Sum EAだった。
「基幹システムの再構築の時、品質分析データから分析票を作成するツールにウイングアークさんの製品を利用していました。その導入の時にDr.Sum EAも紹介してもらっていました。そのときは導入には至らなかったのですが、簡単に使えるツールはこれしかないと考えました」
導入はぶっつけ本番に近い状態だったが、若干の修正をして稼働にもっていった。BWのユーザーもこれなら大丈夫だと太鼓判を押したという。
「データ分析といっても、組織の階層によって活用の仕方はさまざまです。経営層やそれに準じる立場では大きくデータをとらえることが必要ですが、現場の担当者に近くなればなるほど、明細データを知りたがります。扱うデータや出したい結果によって活用するツールは違ってきます。もちろん、必要なデータはすべて用意されているのですが、これをある切り口に切り出していくには、道具が違うということですね」と玉島氏は話す。調理のさまざまな場面で使う包丁や料理道具を使い分けるのと同じことなのかもしれない。
Dr.Sum EAを活用することで、これまでのデータ検索は平均5分から10秒に短縮された。現在Dr.Sum EAのユーザー数は約250。今後ますます増加していく予定だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授