新システム導入により最も効果が表われたのが人件費の削減である。受発注システムの自動化により、データ入力担当者や仕入れ担当者など約10人のリソースを配置転換した。加えて、各店舗の売り上げ状況をタイムリーに把握できるようになったことで、コストコントロールが図られ利益拡大につながった。
「商品の在庫や店頭での売れ筋などの情報が毎日集まるようになり、迅速な経営判断が可能になった。結果的に競争力が向上した」(近藤氏)
以前は発注ミスによる在庫超過も見られたが、売り上げ予測の精度が高まり、まとめ買いによるディスカウントを狙った大量数の発注が問題なく行えるようになったほか、前年の販売実績データに基づきキャンペーンを展開するなど、メニュー開発の面でも効果が表れた。
「予測数値に基づいたコストコントロールによって店舗の利益効率が向上した。従業員にもデータ活用は浸透しており、これまではIT部門を頼りにしていたが、今では売り上げ分析などは各部門で実施するようになった。ITなくして社内の業務改善は図れなかった」(近藤氏)
今後の取り組みとしては、店舗のレジデータと受発注システムを連動させることで、現在は8〜9日かかっている月次決算を5日以内に短縮したいという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授