あなたの知らない“ハイサワー”の世界――博水社社長・田中秀子さん(前編)嶋田淑之の「この人に逢いたい!」(3/7 ページ)

» 2010年02月13日 05時33分 公開
[嶋田淑之,Business Media 誠]
日本酒をハイサワーうめで割った和風カクテル。甘酸っぱくて飲みやすいので、お酒を飲み慣れていない人にもおすすめ

 なるほど、サッパリ、スッキリした飲み口のお酒が合うのか……と思ったのだが、次に出てきた日本酒を割ったハイサワーを頂いて驚いた。この日本酒がかなりの甘口だったからだ。

 「お客様がメールで教えてくださったんですけど、日本酒には、“ハイサワーうめ”“ハイサワーライム”が合うんです」。甘口の日本酒と割ることで、フルーティでかぐわしい吟醸香の絶妙な「和風カクテル」になるようだ。

 驚きは続く。「甘いと言えば、甘みの強いドイツの白ワインを“ハイサワー青りんご”で割ると美味しいんです。ワインブームの時期に、現場から上がってきた知恵なんです」

 確かに、ヨーロッパでは、ワインを炭酸で割って飲む習慣もあるし、「これはアリだな!」と私も思わず納得した。

 美味しいサワーでもてなして下さりながら、田中社長は、こんなこともおっしゃる。

「個人的にはいずれ、泡盛の時代が来てほしいという思いもあります。泡盛独特の強い個性には、“ハイサワーレモン”がすごく合うんです……是非試してほしい、“ハマル味”です。あと、ジンとも合いますよ! “ハイサワーライム”で割れば、まさに“ジンリッキー”ですよね」。

 いろんな種類のお酒を割って、次々に新しい味の世界を紡ぎ出してゆくようすは、魔法のようでもある。筆者は、めくるめくその豊穣な世界に酔いしれながらお話を伺ったのだった。

「ハイサワー」の名前の由来

 ところで読者の皆さんは、“ハイサワー”の意味や語源をご存知だろうか?

 「もともと、蒸留酒を炭酸で割ったものをサワーと呼びますが、先代が初めてサワーを開発したときに、『我輩が作った』という意味を込めて『輩(=ハイ)サワー』と命名したんです」

 ネーミングの由来が出てきたところで、筆者は博水社の経営の歴史をお聞きしてみた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆