日揮と伊藤忠、フィリピンで同国最大級のバイオエタノール製造・発電事業に着手

日揮と伊藤忠商事は4月8日、フィリピンの事業パートナーと共同で事業会社を設立し、フィリピン最大級のバイオエタノール製造・販売事業ならびに電力供給事業に着手したと発表した。販売開始は2012年2月の予定。

» 2010年04月13日 17時00分 公開
[栗田昌宜,ITmedia]
環境メディア

 日揮と伊藤忠商事は4月8日、フィリピンの事業パートナーと共同で事業会社グリーンフューチャーイノベーション(GFII)を設立し、フィリピン最大級のバイオエタノール製造事業ならびに発電事業に着手したと発表した。

 GFIIはルソン島イザベラ州(マニラから北へ約400キロ)に年産5万4000キロリットルのバイオエタノール製造設備と、バイオエタノール製造時に副生するサトウキビのしぼりかす(バガス)を燃料とする発電出力1万9000キロワットの火力発電設備を建設し、2012年2月からバイオエタノールならびに電力を販売する計画。

 フィリピンでは自動車用ガソリンにバイオエタノールを5%混合することが2009年2月に法律で義務化され、2011年には混合率が10%に引き上げられる見込み。また、混合するバイオエタノールに関しても、国内産の優先使用が義務付けられている。しかし同国内の現在のバイオエタノール生産量は必要量を大幅に下回る状況にあり、増産できる体制整備が求められていた。

 このため日揮と伊藤忠商事は、数年前からフィリピンでのバイオエタノール事業に関する基本スキームを構築開始。サトウキビ農地の確保(1万1000ヘクタール)や収穫計画、製造プラント設備、プロジェクトファイナンス構築、販売先の確保など詳細検討を行ったうえで事業着手に踏み切った。両社は、同事業で使用するサトウキビの栽培により、現地では約3000世帯の継続的な雇用創出が期待できるとしている。

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