朝日新聞とパナソニック、新聞配送網を活用した共同配送を実施

朝日新聞社とパナソニックは4月12日、朝日新聞社の新聞配送車両を利用した共同配送を開始すると発表した。共同配送による輸送効率向上、CNGトラックとバイオディーゼルトラックの使用で年間71トンのCO2排出量削減を見込む。

[栗田昌宜，ITmedia]

　朝日新聞社とパナソニックは4月12日、朝日新聞社の新聞配送車両を利用した共同配送を開始すると発表した。すでに1月19日から中型トラック1台で試験運行を行っており、4月19日から正式運行に切り替える予定。

　共同配送は、朝日新聞社が座間工場（神奈川県座間市）で印刷した朝刊を静岡県内の新聞販売店に輸送した帰りのトラックで、パナソニックグループの携帯電話製造・販売会社であるパナソニックモバイルコミュニケーションズの静岡工場（静岡県掛川市）から神奈川県や東京都の取引先、同社事業所への宅配荷物を輸送するもの。共同配送により、従来は片道便であった新聞配送車両が往復便（ラウンド便）になるため、輸送効率の向上と環境負荷低減が実現できる。

　朝日新聞社は該当エリアの新聞輸送に、2001年から中型CNG（圧縮天然ガス）トラックを、2007年からはバイオディーゼルトラックを使用している。バイオディーゼルトラックの燃料は使用済み食用油を原料としたリサイクル油で、軽油とは混合しないバイオディーゼル燃料100％のB100規格油が使用されている。

　両社では、共同配送による輸送効率向上で年間51トン、CNGトラックとバイオディーゼルトラックの使用で通常のディーゼルトラックに比べて年間20トン、合計年間71トンのCO2排出量を削減できるとしている。