EIOは幅広いケイパビリティを備えている必要があります。
競争戦略や中期経営計画策定などを行う戦略コンサルティング、「実装/実行フェーズ」を支援するPMOとの比較で見てもEIOのそれはかなり幅広いものとなっています。(図2)
1.経営者目線で考える力
EIOのオーナーは、システムなど特定部門の部長ではなく、経営者です。
よって、EIOは各プロジェクトにおいて、経営者が見るべき核心的論点を切り出すスキルが求められます。また、現場の報告でも、経営者目線で取捨選択し、翻訳し、論点を端的に報告する必要があります。
2.経営全般に関わる幅広い専門性
EIOのオーナーである経営者の管理スパンの全てを支援対象とします。
通常のコンサルティングファームやシステムベンダーは、システムや人事など特定領域に強みを保有しますが、EIOはそれでは不十分です。戦略から、組織・人事、システムなど幅広い経営戦略に関する専門知識や経験が必要となります。
3.テンプレートに頼らないプロジェクト管理
EIOは、経営者のアイデアや課題認識に合った、プロジェクトの設計や管理をします。EIOの領域では「ありきたり」のテンプレートで解決可能な課題は残念ながら多くはありません。都度、創造力を生かして課題を分解・整理し、それら課題の解決のために設計した論点に基づいて、プロジェクトを管理します。
4.経営者や現場の言葉でのコミュニケーション
EIOは、経営者や現場の深い議論に踏み込んでプロジェクトを管理します。
EIOは「そもそも何をすべきか」「なぜやるべきか」という論点から、経営者のみならず現場との議論を行い、管理することが必要です。
単に第三者として「提言」する戦略コンサルティングとは異なり、経営者や現場の言葉で「代弁」することもEIOの重要な役割です。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授