『素晴らしいプレーヤーがいてもチームは失敗してしまうことがありますが、同時に素晴らしいチームプレーヤーなくして成功はできません。また、同時に個人の能力だけでは成功を保証することはできません。適切な人間を自分のチームに引き入れたら、彼らをチームプレーヤーとして育てなければなりません。ではいったい、どのように育てればいいのでしょうか? それには2つの選択肢があります。「自分自身で彼らを育てる」か、あるいは、「既に一流のチームプレーヤーとして活躍している人間を新しく雇う」か、という2つの方法です。そして、真のチームプレーヤーは17の特徴を持っています。次に記すその17の特徴は、歴史上あるいは現代社会の著名人によって実証されているのです』
いつの時代においてもチームを勝利に導くためノウハウとは普遍的であるということです。著者は、そのために優れたチームプレーヤーを育成、または雇う上で参考にするべき、17の優れた特徴があると言っています。本書を通じて、リーダーであれ、チームプレーヤーであれ、著者の普遍的ノウハウを知っておく必要があるのではないでしょうか。
1. 順応性
『クインシー・ジョーンズは、音楽業界で最も偉大な人物の一人です。ジョーンズは、演奏、作曲、アレンジ、プロデュース、コラボレーション、指揮、そしてビジネスの立ち上げを行ってきました。彼はどの分野でも成功を収めましたが、それはさまざまな種類のグループの中に入っても順応して仕事をすることができたからです。彼の自信と創造性が、それまで培った知識を新しい取り組みに無駄なく移行することを可能にしたのです。「わたしはチームメンバー全員と1対1で接しました。そうすることで、大抵の物事はうまく行きます」とジョーンズは語りました。
ジョーンズは、順応性のあるチームプレーヤー、つまり学習能力があり、信頼が置ける、柔軟性のあるクリエイティブな人間の模範となっているのです。ナポレオン・ボナパルトはかつて、敵の1人に向かってこう説明しました。敵が負けたのは、戦争が始まる前に戦略を立て、かつ戦況の変化に応じてその作戦を調節しなかったからだ、と。ウェリントン公爵によると、ナポレオンの順応性と戦場での存在感は4万人もの兵力に値したと言われています』
順応性があれば、どんな環境のグル―プに入っても、そこで自らを鍛錬し、回りに合わせて行動できるということです。また順応性は、あらゆる戦況の中においても、調節力という機転につながるものなのです。特にあらゆるスピードが早い現代、順応性は欠かせない能力のひとつです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授