フロリダ州オーランドで開催中の「Lotusphere 2011」は2日目を迎え、午前の基調講演では、「どのようにソーシャルに取り組めばいいのか」がテーマに掲げられ、企業の責任者らは異口同音に「経営陣の関与が不可欠」とした。
フロリダ州オーランドのウォルトディズニーワールドで行われているIBM Lotusの年次ユーザーカンファレンス、「Lotusphere 2011 Orlando」は米国時間の2月1日、2日目を迎え、午前の基調講演にはIBMソフトウェアグループでソフトウェアソリューションを統括するマイク・ローディン上級副社長が登場した。多くの顧客やパートナーにとってはまだ馴染みのあるローディン氏は2008年までLotus部門のGMを務め、Lotus ConnectionsやLotusLiveを推進している。
ローディン氏がホスト役として進めた2日目の基調講演は、前日の「企業におけるソーシャル活用とは何か」に対して、「どのようにソーシャルに取り組めばいいのか」という、さらに一歩踏み込んだテーマを掲げ、成功企業の事例も紹介された。
「ソーシャルは人と人をつなぎ、透過的で、かつ敏捷性のある組織を実現してくれる。入り口としてはマーケティングや製品開発、人事などが考えられる。ソーシャルで顧客との関係を強化することによってブランド価値が高まったり、斬新なアイデアを迅速に製品化して市場投入できるなど、企業におけるソーシャル活用はさまざまな価値をもたらす」とローディン氏は話す。
ローディン氏は、ソーシャル活用事例のトップバッターとして1990年後半に「e-business」を掲げ、インターネットを活用してビジネスを進化させてきたIBM自身を紹介した。
ステージに登場したジョン・イワタ上級副社長はIBMでマーケティングとコミュニケーションを統括するCMOを務めている。
「ソーシャルといっても社交的なことではない。人と人のやりとりがフォーマル/インフォーマルで行われるが、それがソーシャルによってより効率的に、しかも社内・社外を問わず、ボーダーレスに行えるようになるということ。初めは経営陣から情報漏洩や優れた人材の流出を懸念する声もあったが、その真の価値、つまり“会社を変え、ビジネスを変えること”を繰り返し訴え、浸透させてきた」とイワタ氏は話す。
イワタ氏は、ソーシャルをe-businessに次ぐ大きな潮流だとし、「企業にとってはゲームを変える好機だ」と強調した。
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