ニュース
» 2012年07月10日 08時00分 公開

“許す”ということ田中淳子のあっぱれ上司!(3/3 ページ)

[田中淳子,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

 このとき学んだことはたくさんあるが、中でも“許す”ことの大切さは心に刻まれた。もしよろしくない要素のある人物と共に仕事をすることになって、でも相手がそこから脱却して頑張り始めたのを見つけたならば、いつまでも過去の彼・彼女にとらわれず“許す”ことにしよう、と心に決めた。

許されてきた過去、許す未来

 時々、こんな会話を耳にすることがある。

 「○○さんって、最近張り切っているよね」

「そういえば、そうだね。でもさあ、前は愚痴っぽかったし、全然積極的に動かなかったからなあ。素直に喜べないね」

 周囲が「今はよくても、ちょっと前がダメだったから」と過ぎ去った過去を引き合いに出してしまうのだ。これでは心を入れ替えて頑張ろうとしている彼・彼女の気分や行為に水を差すことになりかねない。

 あなたにだってかつてできなかったことが多数あって、それをお目こぼししてくれた先輩や助けてくれた同僚がたくさんいたはずだ。それだけではない。ネガティブな発言ややる気のなさなどの過去の不作法、不調法を許してもらってもきたはずだ。これまでの仕事の中で、数々の問題を水に流してくれた人が多数いるはずだ。

 そのことをもう一度思い出して、今度は“許す”というまなざしを部下や後輩に向けてもらいたい。

 過去に何かあったとしても、今しっかりと仕事をしている人が周囲にいるならば、彼・彼女の“今”だけを見つめ、「張り切っているね」「最近、いい表情しているねえ」「この調子でこれからも頑張れ」と声をかけてやってほしい。

 一度停滞した成長も、“許される”ことからまた加速するのだから。

著者プロフィール:田中淳子

 田中淳子

グローバルナレッジネットワーク株式会社 人材教育コンサルタント/産業カウンセラー。

1986年上智大学文学部教育学科卒。日本ディジタル イクイップメントを経て、96年より現職。IT業界をはじめさまざまな業界の新入社員から管理職層まで延べ3万人以上の人材育成に携わり27年。2003年からは特に企業のOJT制度支援に注力している。日経BP社「日経ITプロフェッショナル」「日経SYSTEMS」「日経コンピュータ」「ITpro」などで、若手育成やコミュニケーションに関するコラムを約10年間連載。


著書「速効!SEのためのコミュニケーション実践塾」(日経BP社)、「はじめての後輩指導」(日本経団連出版)、「コミュニケーションのびっくり箱」(日経BPストア)など。ブログ:「田中淳子の“大人の学び”支援隊!


Facebook/Twitterともに、TanakaLaJunko


悩める上司と部下の付き合い方を、企業の人材育成に携わって27年(!)の田中淳子さんが優しくにこやかに指南する「田中淳子のあっぱれ上司!」のバックナンバーはこちら


関連ホワイトペーパー

コミュニケーション


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆