グローバルなレベルでの価値創造、経営に求められるスピード。このような流れを背景として高い生産性、強い指導力が必要な今の時代に、求められるリーダーとメンタリティとは。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
はじめまして、晴香葉子です。IT技術職就労経験のある心理カウンセラーとして、ビジネスパーソン向けカウンセリングの他、データ分析からの執筆・メディア監修なども担当しています。
今日は「今の時代に求められる、リーダーに必要なメンタリティ」について、(1)ポイントとなる背景、(2)求められるリーダーとメンタリティ、(3)具体的な心がけの順に話したいと思います。
(1)ポイントとなる背景
背景1:競争相手は眠らない印米ノンストップアプリケーション開発
軍事・IT業界を中心に、ネット社会が急進、あらゆる面でハイパフォーマンス、ハイスペック、ハイスピードが求められています。その中で、目覚ましい発展を遂げている一例が、印米の眠らないノンストップアプリケーション開発です。
インドに支社を置く米国企業は多いのですが、時差がちょうど12時間なので、米国本社営業マンがヒアリングしてきた顧客のリクエストをまとめて、帰社前にインド支社へ送信⇒インド支社の数理に長けた技術者が日中(米国夜)のうちに改良、帰宅前に米国本社へ送信⇒米国営業マンは新しいスペックとなったデータを持ち、朝から客先へ出向くといったことができるのですね。最初顧客は驚いてこう言うそうです。「寝ないで改良したのですか?!」
日本の企業では、抱え込みや徹夜での開発も見られるのが現状のようですが、印米tag teamシステムのようなクリエイティブ・グローバリゼーションが世界に普及していくと考えられますので、今後はそのような中での競争に勝っていく必要があります。
背景2:ベンチャー企業の中央集権主義化
競争相手が地球規模のtag teamとなっていく中で、各企業とも中央集権的で「専制的なリーダーシップ」への移行が始まっています。ベンチャー企業にみられがちな「参画的・民主的リーダーシップ」は、一時的にブレイクしましたが、スピードという意味でどうしても劣勢です。
あらゆる業務が機械でできるようになり、中間層の仕事が激減していくという点も後押ししています。ブレイン数名と機械化できない簡易職務従事者という業務の二極化が顕著になり、平均額に変化はなくても社内における所得格差は拡大していきます。ベンチャーとしてスタートした企業も、発展していく過程で専制的な中央集権主義化がおのずと求められることになります。
(2)求められるリーダーとメンタリティ
このような流れを背景として、高い生産性、強い指導力が必要な今の時代に、求められるリーダーとメンタリティを考えてみましょう。
今の時代に求められるリーダーとメンタリティ1:明確な適材適所が図れる判断力・決断力のあるリーダー、告げられるメンタリティ
まずは、ビジネスシーンの人材の取り組み姿勢(motivation)と与えられた業務適性(aptitude)の二軸での分類を試みます。
A(hmha)生産性が高くチームの一員としてリスクも低い人材
B(hmla)業務習得時間は比較的かかるが長いスパンで戦力になる可能性は高い人材
C(lmha)すぐに役に立つことが多いが行動にムラがある。一時的な即戦力として短期雇用に向く人材
D(lmla)生産性が低く高リスクな人材
リーダーはBの人材を鼓舞、指導し、Cの人材を生かし、Dの人材には移動や転職を促す判断力や決断力があり、自分自身はAのエリア(高いモチベーションと業務適性)を示すことのできるメンタリティが求められているのではないでしょうか。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授