品のない稼ぎ方をしていると、リスペクトがなくなるので、長続きしない。品のある稼ぎ方と、品のない稼ぎ方には、決定的な違いがある。
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お金を稼ぐにも、品のある稼ぎ方と、品のない稼ぎ方があります。品のない稼ぎ方をしていると、リスペクトがなくなるので、長続きしません。品のある稼ぎ方と、品のない稼ぎ方には、決定的な違いがあります。
お金は、取りあえず持っておきたいものです。お金さえあれば、いろいろなものに交換できるからです。お金は交換性が高いのです。
「お金」と「信用」を考える時に、信用があれば、お金に変わります。担保がなくても、信用があれば、「給料を払って採用しよう」とか、「お金を貸してあげよう」とか、「お金の支払いを待ってあげよう」と言われます。
お金があれば信用が買えるかというと、買えません。「あの人はいくら持っているから信用できる」というのは、ないのです。
その人に何か専門的能力があるとしたら、転職しても次の会社に採用されます。いくら銀行に預金があっても、それだけでは採用されません。お金があっても信用は生まれないからです。
ここで「銀行に預金があったら、お金を貸してもらえる。これは信用ではないか」と反論する人がいます。それは「信用」ではありません。お金からお金を生んでいるだけです。銀行が信用しているのは、お金です。その人を信用しているわけではありません。土地やお金で担保をとる時点で、その人は信用されていないのです。
信用は人間につくものです。いかに今あるお金を、信用に変えていくかです。信用のほうが、お金よりはるかに交換性が高いのです。信用される人になることで、お金を長期的に稼ぐことができるのです。
例えば、お金から時間を生み出せば、その時間を使って勉強できます。勉強で専門的な能力を身に着けたら、それは信用になります。お金を使って何かを体験することで、その体験から能力がついて信用につながります。交際費を使って人脈をつくることで、信用につながることもあります。
電話1本で頼んで採用してもらえるのは、親が偉い人だからではありません。お金を使ってコツコツといろいろなところへ顔を出して人脈をつくってきたから、人に頼みごとができるようになったのです。これも能力の1つです。
その人の付加価値としての信用を生み出せるのです。
最も交換性が悪いのは、お金をお金で持っておくことです。お金を何かに置きかえて、信用をつくることが大切です。お金を使って勉強して、品格を身に着けたら、それが信用になります。
人間は、
(1)お金でためている人
(2)信用でためている人
の2通りに分かれます。
お金だけあって信用のない人は、品がありません。お金はなくても信用のある人は、品があるのです。お金を使って、信用を作る人が、さらに品のあるお金を作ることができるのです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授