GPDCAを高速で回すための5つのテクニックを学びさまざまな仕事を大量に手掛ける。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
私は、外資系でG(=Goal)PDCAを高速で回すための5つのテクニックを学んだ。これらのテクニックがあったからこそ、外資のコンサルタントとして、また独立した今も、さまざまな仕事を、それこそ大量に手掛けることができている。
まず「前提と与件の確認」は、大切な作業である。その確認の有無で、仕事の生産性が決まってしまうといっても言い過ぎではないだろう。
前提と与件とは、「仕事の目的により、上司があらかじめ決めていること、そうしたいこと」(前提)と、「仕事の進め方や取り得る手段について、上司があらかじめ決めていること、そうだと思い込んでいること(ノーアイデアの場合もある)」(手段)を指す。
この「前提」と「与件」については、上司のウィル(そうしたいという意思)やこだわり、好みという人もいるが、いずれにせよ、これらの扱いはとても大切だ。
これらがしっかりと決まっている仕事は、その完成に向けて仕事が進めやすいし、反対にあいまいな仕事は、途中で上司の判断がブレたり、手戻りしたり、場合によっては仕事そのものが立ち消えになることもある。
そのため、上司が示した前提や与件が単なる思い付きなのか、思い込みなのか、取り去っても差し支えないのか、絶対条件なのか他に選択肢があるのか、よく確認しよう。そうすることで、スケジュールの組み方も変わってくる。
仕事のGや前提与件が明らかになったら、次はP(計画)の検討に移る。その際に、大切なのは「とにかく分解すること」だ。この仕事の分解には、「管理の分解」と「仕事の分解」がある。
「管理の分解」とは、仕事をその「重要度」と「緊急度」で分類、分解し、それぞれ対応と管理を決めることだ。この分類、分解については、自分で整理し、上司には小まめに確認しよう。
(1)「重要度」「緊急度」いずれも高い仕事
(2)「重要度」は高く「緊急度」は低い仕事
(3)「緊急度」は高く「重要度」は低い仕事
(4)「重要度」「緊急度」いずれも低い仕事
「管理の分解」が終わったら、次は「仕事の分解」だ。特に(1)「重要度」「緊急度」いずれも高い仕事、(2)「重要度」は高く「緊急度」は低い仕事のうち、多くの人を巻き込む場合や、大量の成果物(資料)を作成しなければならない場合は、必ず「仕事を分解」してから始めるべきだ。
例えば、仕事をインプットとアウトプットに分解する。次にインプットの情報源が書籍なのか、インターネットなのか、人なのかに分解し、進め方やスケジュールを考える。次にアウトプットであるが、どんな種類の資料をいくつ作らなければいけないのかを分解し、それからタイトルと目次、目次のキーメッセージ(その目次で言いたいことをなるべく短い文章で)、キーメッセージに対する図表という具合に分解するのだ。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授