ベリングポイントの調査によると「役員のコミットメント不足」「人材育成」など、独立行政法人の課題は民間企業さながらだ。
ベリングポイントは12月17日、独立行政法人の人事施策の取り組み状況の調査結果を発表した。役員の責任を明確に求めたところでは、業務効率化が進行する傾向にあることが分かったが、役員に目標管理を導入しているところは少なく、コミットメントの不足を指摘している。
この調査は、10月1日から27日に掛けて独立行政法人101法人に郵送アンケート調査を行い、22法人から回答を得たもの。
それによると、役員層に目標管理を導入した法人では「経費の削減」「行政サービスに対する満足度」「意思決定のスピード」「組織内の業務品質」「職員のモチベーション」に良い影響を与える傾向があることが分かった。
しかし、役員層の教育を行っている法人はゼロ。役員のリーダーシップが発揮されず、法人の理念や経営方針が不明確のまま、時勢に応じるだけの計画を策定している傾向にある、と指摘している。
また、定期的な人事異動によって、計画の策定から評価に至るプロセスに、役員と現場の管理職がコミットしていないことも多く「行政評価と役員の評価を連動させるなど、役員の経営へのコミットメントをうながす仕掛け」を求めている。
組織・人事に関する課題としては「人材の育成強化」(81.8%)と「職員のモチベーション向上」(72.7%)が上位を占めた。民間企業でも「人材育成」が大きな経営課題となっているが、独法も同じ悩みを抱えている。
多くの法人では、現場が人手不足を訴えているのに、採用可能枠を理由に採用を抑制しているのが現状という。「総額人件費を考えた上で、職務や役割に応じたメリハリのある報酬分配を行い、組織全体の最適な配置計画を作れるようにすべきである」としている。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授