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» 2008年04月30日 07時00分 公開

三方一両得のIT論 IT部門がもう一度「力」をつける時:【第10回】疲弊するIT部門(3)〜現場が求めるのは「Do it myself」 (2/2)

[岡政次,ITmedia]
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IT部門の本来の役割とは

 これを効率よく報告レポートができるようにするにはどうすればよいのか考えるのがIT部門であろう。

 DIM的に言えば、次のような手順である。人は司令塔であり、コンピュータがデータ収集、分析、レポート作成を行う作業部隊という役割分担にすべきである。

  1. (IT)上海販社の売り上げが計画比を下回っているというアラートを出す
  2. (IT)アラートをクリック→売り上げ分析画面が表示される
  3. (IT)分析したい軸でドリルダウン、原因と思われるデータ収集
  4. (IT)対象商品の売り上げ、在庫推移リスト作成
  5. (IT)市場、同業他社動向情報検索、データ入手
  6. (人)原因究明の仮説の設定(ユーザー需要が変化している)
  7. (人)売り上げ増対策立案
  8. (人)売り上げ回復策報告レポート作成
  9. (人)分析結果報告

 1〜5までは、シームレスにコンピュータと会話しながら作業が進められるイメージだ。それも、簡単な操作で試行錯誤しながら、納得いく結論に行き着くことができる。これは、一般的に提供されているBIやDWHなどとはものが違うナビゲーション的システムである。その場で課題が解決できるというサービスレベルを基準としている。

 現場が満足するサービスとは、このようなバランス、サービスレベルである。現場がシステム要件を出して、IT部門がそれを構築する。このスタイルを全面的に否定はしない。そういう基幹系のシステムも当然ある。しかし、ユーザーニーズが頻繁に変わる要件に対するサービスでは、IT側は仕組みと新鮮なデータを提供すればよい。現場がそれを活用して、簡単に付加価値のあるアウトプットに加工作成する。このような役割分担がもっとも効率的でコストもセーブできるのではないだろうか。

プロフィール

岡政次(おか まさじ)

ウイングアーク テクノロジーズ株式会社 協創企画推進室

三重県出身1959年生まれ。1977年シャープ株式会社に入社。本社IT部門に在籍、10年強の新人教育、標準化・共通システム化を担当。さらにシステム企画担当として、ホスト撤廃プロジェクト、マスター統合、帳票出力基盤の構築等に携わる。2007年4月、ウイングアークテクノロジーズ株式会社に入社。現在、経営・エンドユーザー・IT部門の「三方一両“得”」になるIT基盤構想を提唱し、「出力HUB化構想」を推進する。


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