内山悟志の「IT人材育成物語」
【第11話】渡りに船(1/2 ページ)
内山悟志の「IT人材育成物語」 前回までのあらすじ
宮下と奥山の2人は、課題の書かれた50枚の付箋紙をはがしたり、貼り付けたりしながら、課題の整理に取り掛かった。イシュー・ツリー、KJ法、そしてその2つを組み合わせたりと、構造化の手法は川口から説明を受けて理解したつもりだったが、いざ実際の課題を取り扱うとなると初めての経験ということもあり、なかなか思うように進まない。どこから手をつけてよいか迷っていた。
まずはあまり口出ししないようにしようと思い、2人の作業を見守っていた川口だが、「最初はKJ法の要領で似たもの同士で小さなグループを作ってみるといいよ」と助け舟を出した。
課題の構造化
川口に促されて2人は、似たもの同士を探して数枚ずつのグループを作っていくことにした。より具体的な小さな粒度の課題を見つけては、それと類似した課題を探し、それらをグループとみなして共通点を表現したタイトルをつける。タイトルをつける際にも、「スキル」や「投資評価」のような単語で表現するのではなく「○○が確立していない」「○○が不足している」といった具合に、ほかのカードと同じように文章で表現するのがKJ法でのコツなのだ。
「2つのグループに属するカードや、どこにも属さない単独のカードがあっても構わない。KJ法はある程度自由度のある収束の技法だし、1つの正解があるわけでもない。後で自分たちが分かりやすいようにまとめられればいいのだ」という川口の助言に、少し気が楽になったのか、あるいは、だんだん要領がつかめてきたのか、2人はカードを移動しながら次々とグループを作っていった。
「小グループのタイトルとなるカードは、見やすいように違う色の付箋紙にしてもいいですか」と奥山が提案した。川口は「もちろんだ。階層ごとに色を変えるというのは、なかなかいいアイデアだ。中グループも別の色にするとさらに分かりやすいのではないかな」と言いながら、水色、ピンク、若草色の付箋紙を2人に差し出した。作業を始めて1時間を過ぎるころには十数個の小グループといくつかの中グループが出来上がっていた。
「さて、今度は逆に抽象度の高い大きな粒度の課題を見つけて、イシュー・ツリーの要領でトップダウンから因果関係をひも付けていくとしよう。イシュー・ツリーとKJ法を組み合わせた収束の技法は、トップダウンとボトムアップの挟み撃ちにしていく戦法で進めるのだ」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
5年で辞める予定の元数学青年が「しなやかな心とぶれない軸」でCISOへ - 富士通 太田氏
-
2
自転車ヘルメットを「カッコ良く」 学生が警視庁、良品計画とコラボ 広がる着用の輪
-
3
「話を聞いてもらえない」のは、内容のせいとは限らない――伝わる人が押さえる第一印象
-
4
「大企業は一朝一夕には変わらない」 NTTデータ冨安寛氏がAI時代に重視する原理原則
-
5
子供の夢をYouTuberからホワイトハッカーに! 具現化を進めるCISO - GMO 牧田氏
-
6
フジテレビが「アドレッサブル広告」開発 商用化に向け技術実証加速
-
7
フィジカルAI実用化の壁をどう越えるか──経産省・PFNらが語る、"5~8桁足りない"学習データの現在地
-
8
眠れない日こそ活動量を増やそう。認知行動療法で自分を変える、一生モノの思考術とは?
-
9
AI時代のチェンジリーダーに必要な条件とは? - 世界的デザイナー Takram 田川氏
-
10
「おもちゃは体験づくりに欠かせない ツール」 タカラトミー名誉会長・富山幹太郎さん TOKYOまち・ひと物語
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー