米国には「ドレスフォーサクセス」という言葉があります。おしゃれのためではなく、成功するために装う。そう、まさに服装は政治なのです。
先日ある会社の社員食堂に連れて行ってもらう機会がありました。大勢の人たちが食事をしています。和気あいあいと楽しそうな雰囲気です。
ところが、ふと気付いた事があります。皆さん同じようなメニューを食べているのですが、同じ物を食べてるように見えないのです。そこには何か違いがあります。
ある人が食べているのは、まるで3つ星レストランのフレンチのように感じます。またある人のは、そのまま社員食堂のメニュー、または学生時代に食べた教室でのお弁当を思い出します。ある人が食べているのは、ガツガツと音が聞こえてきそうなどちらかというと「エサ」という言葉を連想してしまいます。
同じものなのになぜそう感じさせてしまうのか、フォークとナイフの使い方とか、ナプキンは食事が終わったらテーブルの上にとか、そんなことではなく、それ以前の大切な事があります。
今日はそのポイントを3つ話します。
その1:姿勢
とにかく背筋を伸ばすことです。背中を腰からすっくと伸ばし、肩で舵をとります。あごをひいて足をまっすぐにしっかりと地面に着けます。丸まった背中で食べる様子ほど、みじめな感じがするものはありません。
その2:音
もしかしたら本人は気付いていないのかもしれませんが、食事の時、ズルズルと音を出されると同席するのが居たたまれない気持ちになります。おそばなどの日本の麺類は別として、基本的には食べる時は音を立てないようにします。クチャクチャ、ペチャクチャ、ガタゴト、ズズズズ、こうやって文字を見るだけでも、そこからは上質なイメージは伝わってきません。また話の声の大きさはメゾピアノからせめてメゾフォルテくらいで。
その3:食事を楽しむ
おいしいな、と素材や味を楽しんでいらっしゃる姿を見るのはとても気分がいいものです。食事が豊かになり、食べてもらえる料理もなんだかうれしそうにしているように感じます。会話だけ食べるだけに集中するのではなく、食事と会話の絶妙なバランスが大切です。
ビジネスディナー、ビジネスランチ、ブレックファスト、ビジネスで食事を共にする機会は多くあります。彼はどこか違うね、といわれるような品格のある食べ方。そのランチミーティングを効果的にするもう一つの方法が、ここに隠れているかもしれません。
大里千春(Chiharu Ohsato)
イメージストラテジスト。エグゼクティブコーチ。
4歳からピアノを始める。そのまま音楽の道に進み、講師としてのべ2000人以上の生徒への教育の実績を積む。コーチングに出合い、音楽のキャリアに終止符を打ち独立。自らの体験から人生が大きく変わるきっかけとなった、コーチングとイメージストラテジングをその職業に選ぶ。ニューヨークにてイメージ関係のスキルを幅広く学び、ICF国際コーチ連盟ACC認定コーチ、AICI国際イメージコンサルタント協会認定イメージコンサルタントの資格を取得。
主にエグゼクティブを対象にパーソナルコーチング、組織内の関係性をデザインするリレーションシップコーチング、またイメージ戦略コンサルティング、セミナーを行うことにより、ビジネスでの成功を導いている。人が自分自身の深い部分とつながり、誇りを取り戻し大きな力で限界を超えていく姿に、コーチ、イメージストラテジストとしてサポートができることに限りない喜びを感じている。著書「優れたリーダーが実践するイメージチェンジ成功法」日本経済新聞出版社。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授