戦場ともいえるビジネスの場では洋服も武器の一つ。どんな場にどんな服、態度で臨むか。その影響は大きい。
米国にドレスフォーサクセスという言葉があります。おしゃれのためではなく、成功のために装う。つまり、どんな外見を作っていくかというのは政治力の一環なのです。
どんな場にどんな服、態度で臨むか、実は大変大きな影響があります。まず自分自身には、その場にふさわしい服装をしているという事で、自信や落ち着きがでてきます。
先日、ある人の面接のための服装をコーディネートしたところ、「自分のプレゼンスに一点の疑いも迷いもないって、いいですね。それだけで、どれだけパワフルになれるかよく分かりました。」という感想をもらいました。
この服を着ると最高に自分が引き立つ、いわば「勝負服」のようなものを持っていると、強力な援護者が自分についているかのように感じます。そうなると、姿勢から違ってくるから不思議です。
見るほうの立場はどうでしょう?
人は相手の印象に従って、自分がどんな態度をとるかを決めるといわれています。丁寧に対応した方がいい相手か、雑に扱ってもいいような相手か、相手のポジション、格のようなものを数十秒で判断します。
レストランのサービスの方に聞いたことがあります。「どんな人をいい席に案内するのですか?」答えは「メリットのありそうな人」でした。つまり、そのレストランにとって上客となりそうな人、その人がお得意さまになる事で、お店に利益をもたらしてくれそうに見える人ということです。
飛行機に乗るときも、何かの都合で幸運にもアップグレードされることがあります。その時にも、まず選ばれるのは、その席に座るのにふさわしく見える人。
こういう醸し出す空気のようなものはもちろん服装のことだけではありません。姿勢、マナー、話し方、顔つき、すべての組み合わせです。それでも場にふさわしいきちんとした服装をしているという事は、思った以上の効果をもたらします。
好きだから、着心地がいいから、着慣れているから……そのような理由ではなく、その人を最高に良く見せ、それを着ることで背筋が伸び、場や人に敬意を表すような服をビジネスの場では選んでください。
戦場ともいえるビジネスの場では洋服も武器の一つです。
大里千春(Chiharu Ohsato)
イメージストラテジスト。エグゼクティブコーチ。
4歳からピアノを始める。そのまま音楽の道に進み、講師としてのべ2000人以上の生徒への教育の実績を積む。コーチングに出合い、音楽のキャリアに終止符を打ち独立。自らの体験から人生が大きく変わるきっかけとなった、コーチングとイメージストラテジングをその職業に選ぶ。ニューヨークにてイメージ関係のスキルを幅広く学び、ICF国際コーチ連盟ACC認定コーチ、AICI国際イメージコンサルタント協会認定イメージコンサルタントの資格を取得。
主にエグゼクティブを対象にパーソナルコーチング、組織内の関係性をデザインするリレーションシップコーチング、またイメージ戦略コンサルティング、セミナーを行うことにより、ビジネスでの成功を導いている。人が自分自身の深い部分とつながり、誇りを取り戻し大きな力で限界を超えていく姿に、コーチ、イメージストラテジストとしてサポートができることに限りない喜びを感じている。著書「優れたリーダーが実践するイメージチェンジ成功法」日本経済新聞出版社。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授