「この人についていきたい!」と思わせる声を身につける――あなたの声はどのように聞こえているか。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
通常ボイストレーニングと聞くと、日本では俳優や声優、歌手以外の人は自分の声にあまり意識を払っていないのではないでしょうか?しかし欧米では、エグゼクティブや政治家には、専門のボイストレーナーがついているのが当たり前になっています。なぜなら「声」の良し悪しで出世のスピードや当選、落選が決まるということを知っている、つまり「声が武器になる」ということを知っているのです。
素晴らしい「話し方」「リーダーシップ」を身につけても、声が小さいと、相手はあなたのことを自信がない人、もしくは、やる気のない人と思ってしまいます。はっきり声が聞こえないと相手をイライラさせ、聞こうという気持ちさえなくすこともあるでしょう。
書店には「話し方」「部下の指導法」「リーダーシップ」「チームマネジメント」の類書が所狭しと並んでいます。人や部下とのコミュニケーションに苦手意識を持っている人が多いということが分かります。確かにコミュニケーションを補強するときにはそうした書籍は大変有効です。ただひとつ気になるのは、そもそも「声」の出ない人が、「話し方」や「リーダーシップ」の本を読んで会話が成り立つのだろうか……? ということです。
また、「人間性」が素晴らしいリーダーであろうと、「声」がその「人間性」に伴わない声であれば、周囲に自分を理解してもらうことが難しくなります。「声」が足を引っ張って、頼りない上司として部下に映ってしまい、リーダーとしての責務を話せないのは非常に残念なことです。
同じような内容を伝えても、声によって受け取り方の違いを感じることがあります。音量が大きければよいということではなく、何時間でも聞いていたい声=「カリスマ声」は、喉の力が抜けていて、俳優や歌手のように響きがあって、同じ内容を話しても、相手が内容をしっかり覚えている。それがカリスマ声です。
人が、あなたの声を「聞きたい」と思って聞いているか「聞かされている」と思って聞いてかによって、言葉の浸透率がまったく違ってきます。それが声の威力であり、声を軽視できない理由です。自分の「声」を「武器」と意識し、声のトレーニングをすることは、これからのリーダー層には必要不可欠なのです。
信頼される人の「声」は自信に満ちています。「信頼できる声」なので相手は「安心してついていける」と感じます。「声に不安や不満を乗せず、前向きな声を出せる人」なのです。ピンチの時に不安を感じても、その不安を声に感じさせない人。この不安な時代に、多くの部下は「この先どうなっていくんだろう?」と常に不安にさらされています。そんな時、リーダーにふさわしい内面の自信が外にあらわれる「声の力」それが、今の時代は必要なのです。
1、深い呼吸で 動じない心と健康体を維持
呼吸は、人間の心や精神に大きな影響を持っています。深い呼吸は自律神経を整え、心と身体をリラックスさせる働きがあります。「丹田呼吸法」とは身体を緩めて深い呼吸をし、自分の身体と心に意識を向け、感情を解放し、デトックスしてくれる呼吸法です。深い呼吸をすることで「心のよろい」が取れ、本来の声が出やすい状態に変わります。
経営者やリーダーは常に選択・決断の連続です。正しい情報を取得して、心を鎮めて判断することが要求されます。現代のスピード社会の中で、早く効果を求めるあまり、じっくりと考えることができない人が増えています。また不安、プレッシャーに押しつぶされて心を病んでしまう人も少なくありません。しかし丹田呼吸法を行うことで、頭ではなく、「腹」でものごとを考える習慣を身につけることができ、冷静で強くてしなやかな心をつくることができます。
「声」は「心の状態」をあらわします。忙しい時代だからこそ、物事に動じない「心」が持てると、常に安定した「声」で人や物事に向き合うことができるようになります。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授