「死んでいる会社」にならないために――アマゾンの「Day One」とパナソニックの「日に新た」(1/2 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
「企業経営者と会うと、イノベーションが生まれない、新しい事業が育たない、といった悩みを聞くが、実はそれ以前に大きなエネルギーや生き生きとした活気を感じることができない企業があまりにも多い」と危機感を募らせるのは、「現場力」の第一人者、ローランド・ベルガー日本法人の遠藤功会長だ。
遠藤氏は、三菱電機での勤務の後、戦略コンサルティングの仕事に身を投じ、以来30年、戦略策定のみならず、その実行支援を伴った、結果の出るコンサルティングとして評価されている。数年前に集大成として、強い現場、非凡な現場をつくる論理や実践法を「現場論」(東洋経済新報社刊)としてまとめたが、そのときから、会社とは何か?、つまり「会社論」に関する考えも著してみたいと考えてきたという。『生きている会社、死んでいる会社』(東洋経済新報社刊)という何ともショッキングなタイトルの新著が生まれた。
「実名は明かせないが、V字回復をしてもてはやされている好業績の企業でも現場に行くと“うちの会社は死んでいる……”という声を社員から耳にする。しかし、経営者はそうは思っていない。幹部も経営者の顔色ばかりうかがい、現場は右往左往するばかり。結果、品質データ改ざん問題のような不祥事につながり、会社を危機に追い込んでしまう。現場の社員が誇りを持って生きているか? 今こそ問い掛けてみるべきだ」と遠藤氏。
現場が創造に専念できるDay One
デジタルテクノロジーを活用し、既存のさまざまなビジネスを変革しつつあるAmazon.comだが、その創業は1990年代半ばまでさかのぼる。遠藤氏は、同社が創業から20年以上を経てもなお起業家精神に富んでいる背景には、「Every day is still Day One」(毎日が創業初日)という企業理念をジェフ・ベソスCEOが唱え続けてきたことにあるとみている。
「新興企業には老廃物やぜい肉がなく、新しいことにどんどんチャレンジできる。ダメならやめ、次を考える。現場が創造だけに専念できる状態がDay Oneだ。現場に創造を求めるのであれば、経営者はその邪魔になるものを排除し、新陳代謝を促していかなければならない。求められているのは、創造的な代謝戦略だ」(遠藤氏)
もちろん、こうした取り組みは米国企業の専売特許ではない。今年、創業100周年を迎えたパナソニックにも創業者・松下幸之助氏の「日に新た」という考え方が脈々と生きている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
富士通、新方式の量子コンピューター試作機を世界初開発 ダイヤモンドで計算精度を向上
-
2
フジテレビが「アドレッサブル広告」開発 商用化に向け技術実証加速
-
3
「気難しい年配者」にも好かれる社員が持つ3つの条件とは
-
4
部下への過剰配慮は「ホワハラ」 早期離職につながる懸念も 「健全な負荷」が成長機会に
-
5
第1回:到来した「自律型AI時代」
-
6
新幹線にスマホ10台! 説明前にまず自分で確かめる - Zimperium 成田氏
-
7
DX・AXプロジェクトの成功に必要な条件とは - コスモエネルギーHD ルゾンカ氏
-
8
デジタル化へ突き進む日清食品、データ活用、内製化、会社の枠を超えた次なる挑戦を直撃――日清食品HD 情報企画部 次長 成田敏博氏
-
9
「社長、これだけは覚えておいて」――NTTグループ250人のトップが学んだ、有事の際の4つの定石
-
10
Agentic AI前提でセキュリティを作り直す - Sansan 鴨志田氏
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー