企業は副業をどう捉えるべきか。江端氏は、「副業は、敵という考え方も、味方という考え方もあります。副業禁止理由は、ノウハウの流出につながる、情報漏えいや競合となるリスクがあるなどですが、副業に関しては、競合しないことは常識であり、きちんと契約すれば問題はないはずです」と話す。
例えば、Yahoo!の川邊健太郎社長は、2019年に100人の副業人材をギグパートナーとして募集した。メリットは、外部の意見を取り入れられる、コストがかからない、話題になるなど。Yahoo!では、自社の社員にも副業を勧めている。江端氏は、「副業により、自分を鍛え、ノウハウを得て戻ってきて、本業に生かしてほしいという考えです。こうした会社に魅力を感じる若者が増えています」と話している。
スタンフォード式とは、形を変えながらも100年続くスタンフォード大学の1年生が受けるWhy Thinking Mattersという授業。クリティカルシンキングとディベートを徹底的に行う。スタンフォード大学の生徒のように考えることができることが目標である。書籍の内容は、マインドセットや時代背景、副業成功者の体験談、70のティップスなど。概要は、以下の通り。
「3カ月ごとの趣味を持て」というのは、1つの趣味もいいが、3カ月ごとに新しいことに挑戦し、自分の隠れた才能を見つけることが重要になる。
まずは個人事業主登録をする。また、屋号、ドメイン、メールアドレス、Webサイトを持つことで自覚が生まれて、自分の仕事、個人、存在意義を考えることができる。
副業をするのは、隙間時間であり、機会損失は絶対に起こしてはいけません。同じデジタル環境を2つ以上用意しておくことで、機会損失を防ぐことができます。
コミュニティーへの参加は、類友がいるので共感しやすく、チャンスの宝庫。リアルの名刺交換も効率的で、オンラインの信頼関係もリアルから生まれる。
「すぐググレ」の重要性を理解する。すぐに人に聞くのではなく、自分で調べて聞く方が印象がよい。これは副業だけでなく、本業でも使える考え方である。
「GAFAMが情報社会を牛耳っていますが、日本は製造業などの強みがあります。この強みを生かし、日本の社会の活性化に向けたパラレルキャリアの育成が必要です。少子高齢化で労働人口が少なくなる一方で、人生100年時代の到来で働ける時間は伸びていきます。VUCAの時代に必要な学び直しを含め、全員が学び直す時代です。ライスワークとライフワークをパラレルで両立させるANDの発想が必要です」(江端氏)
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授