IT調査会社Gartnerは毎年、企業のCIOを対象にした調査「EXP CIOサーベイ」をまとめている。それによると、2006年、2007年ともにテクノロジーの優先順位のトップに挙げているのがBIだ。
ここ数年、世界のCIOはBI(ビジネスインテリジェンス)アプリケーションに注目している。
IT調査会社Gartnerは毎年、企業のCIOを対象にした調査「EXP CIOサーベイ」をまとめている。それによると、2006年、2007年ともにテクノロジーの優先順位のトップに挙げているのがBIだ。
11月7日に開催された「Business Objects Insight Japan 07 Fall」で講演したガートナージャパンのガートナーリサーチ アプリケーションズ マネージングバイスプレジデントの堀内秀明氏は、「コスト削減から売上を拡大して成長していこうというフェーズに入るにはBIは欠かせないものと、欧米では理解されている」と話す。
だが、日本企業のCIOのBIに対する優先度はというと9位とまだ低い。
当初、BIを導入すれば、売上の増加や顧客満足度の向上に直結すると期待した企業も多かった。ところがデータを可視化しても期待通りの効果を出せず、実際には、単なるレポートツールに成り下がってしまったところも多い。
その結果、BI利用の課題として「ユーザーのスキル不足」を挙げる企業がトップになるということになっている。しかし本当の問題は「ツールをどこまで使いこなすかではなく、どのような局面でどのデータを活用すればいいのか、そこをきちんと抑える必要がある」と、堀内氏は指摘する。
データの加工・分析を行うためのBIツール側は、このような課題に対し、Web化やスイート化を経て、レポートやダッシュボードを提供するソフトから、業務のプロスや戦略を支援するものへ進化してきた。現場がさまざまな業務の局面の中で適切なデータを参照しながら、戦略的に行動できるためのツールになっているのだ。
多くのBIベンダーが目指しているCPM(企業パフォーマンス管理)と呼ばれる概念がそれだ。
「営業はデータを分析するよりもクツを磨りへらせ、という考え方もあるかもしれないが、それでは、もはや業績の最大化は図れない」と堀内氏。
このような考え方が欧米を中心に広がってきており、BIでCPMを実現したいという欧米企業が増え、BIの注目度が高まっているのだという。
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明治学院大学 経済学部准教授