IBMは新たにソーシャルネットワークを立ち上げSOAの推進を加速する。SOA関連のコミュニティーなどを束ねるサイトの構想も明らかにした。
米IBMは4月7日から11日(現地時間)までネバダ州ラスベガスで開催したSOA(サービス指向アーキテクチャ)カンファレンス「IMPACT 2008」において、ユーザーや開発者、ビジネスパートナー、学生などがSOAの知識や情報、ベストプラクティスを共有するためのソーシャルネットワーク「IBM SOA Social Network」を発表した。
SOA Social Networkはオープンなネットワークで、SOAに関心のある者なら誰でも無料で参加できるのが特徴だ。現在IBMでは、12万人以上の設計者および開発者、134以上の大学、5000以上のビジネスパートナーを擁したSOAコミュニティーを運営する。SOA&WebSphereの戦略チャネルマーケティング担当副社長であるサンディ・カーター氏は「これまでは設計者や開発者が中心メンバーとなっていたが、今後は(SOA市場のシフトとともに)ビジネスアナリストの参加が増加する」と方向性を示した。
同ネットワークは、新興市場となるブラジル、ロシア、インド、中国、中近東などを含む120カ国以上に広がっているが、「(米国も含め)SOAのスキルセットはまだまだ足りない」(カーター氏)という。そこでIBMは、学生やプロフェッショナルに対し、ビジネスプロセスマネジメント(BPM)とビジネスイベントという2つの領域に関わるビジネスとITのコアスキル向上を支援するゲーム「Innov8」を提供していく。
新サービスの目的は何か。SOA&WebSphereのマーケティングディレクターを務めるジョン・ゴードン氏は「Web上で利用者同士がSOAの情報を共有したり、人材を探したりするのが主目的となる。(IBMとしては)商用利用を意識しておらず、あくまでSOA製品へのフィードバックを今後の改善につなげたいだけだ」と述べた。
またゴードン氏によると、SOAに関するほかのブログやコミュニティーを結ぶポータル的なプラットフォーム「SOA Online Exchange」を5月末までに立ち上げるという。
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