帝国データバンクが発表した8月の企業倒産情報によると、負債総額が8150億円近くに上っていたことが明らかになった。
帝国データバンクは9月8日、2008年8月の全国企業倒産集計を発表した。倒産件数は1018件に上り、3カ月連続で1000件を超える高水準となった。負債総額は今年最大となる8148億5800万円を記録。建設・不動産業の相次ぐ大型倒産が引き金となった。
倒産件数は、前月比では10.0%の減少だが、前年同月比では3.4%増加した。景気後退局面を迎え、倒産件数は増加傾向にある。負債総額は、前年同月比で2.4%減だったが、前月と比べて27.3%も増加している。
マンション分譲を手掛けるアーバンコーポレイション(負債2558億3200万円)、りんかい日産建設(同629億8300万円)、戸建住宅分譲の創建ホームズ(同338億8900万円)など、建設・不動産業の大型倒産が要因となった。サブプライムローン問題により銀行が運転資金を貸し渋っており、業界全体の経営環境が急激に悪化した。加えて、原料の高騰も響いている。
そのほか運輸・通信業では、倒産件数56件、負債額60%増となり、2005年4月の集計基準変更以降で過去最悪となった。燃料価格の高騰が経営に深刻な影響を与えているという。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授