強くて明るいメッセージがこもった本に期待【新春特別企画】コミュニティーリーダーが占う、2009年大予測(2/2 ページ)

» 2009年01月23日 13時00分 公開
[堀内浩二(アーキット),ITmedia]
前のページへ 1|2       

来るべき変化を予感するための一冊

 あえて「変」な本を入れたいと思う。鎌倉に本社を構えるカヤックは、そのユニークな経営スタイルで注目を集めているベンチャー企業である。その会社が「面白法人カヤック会社案内」というタイトルの本を出した。表紙には「給料はサイコロを振って決めています」とある。もちろん実在する企業である、念のため。

 年末年始は、自分の統括するチームのあり方について思いをはせることもあるかと思う。そんなときに本書を読んでみてほしい。「集まって、面白いことをやろう」という思いから、シンプルにストレートに考えて組織を作ってみるとどうなるか。そのサンプルが、ここにある。


 さて2009年は、やはり現下の状況を考えると「変化の先を読む」「失敗に学ぶ」といったテーマに関心が寄せられるのではないだろうか。ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンが2008年12月に出した「The Return of Depression Economics and the Crisis of 2008」は、きっと急ピッチで翻訳が進んでいることだろう。2008年9月に出版された「Billion-Dollar Lessons: What You Can Learn from the Most Inexcusable Business Failures of the Last 25 Years」にも注目している。副題を含めて直訳すると「10億ドルの教訓:過去25年の最悪の失敗の数々からあなたが学べること」。


 最後に願望を書いておく。こんな時期だからこそ、われわれのチャレンジ精神をかき立ててくれるような、強く明るいメッセージを携えた本の登場に期待したい。


堀内浩二氏が運営するエグゼクティブ・コミュニティー

みんなのミニ書評

ビジネス書を中心とした、おすすめ本の書評コミュニティです。寸評を書くことは、読書の学びと楽しみをともに深めます。読んでよかったと思えた本を、互いに推薦していきませんか。印象的な引用は、文章に説得力を持たせます。印象に残った文章は、抜き書きして書評に加えておきましょう。新刊本である必要はありません。むしろ、以前に読んでためになった本、新人に勧めたい入門書など、我がオールタイム・ベストを教えてください。



前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆