【第2回】避けるべき個人主体のトップダウン型マネジメント日本流「チーム型マネジメント」(1/2 ページ)

トヨタ自動車をはじめ日本の製造業に多く見られるのは、内部の調和を重視し効率的なオペレーションを行うマネジメントである。かつてのIBMやGMといった伝統的な欧米企業においても同様のマネジメントが存在した。

» 2009年06月16日 12時47分 公開
[岩下仁(Value Associates Inc),ITmedia]

グローバルマネジメントの方向性

日本流「チーム型マネジメント」の対象範囲 日本流「チーム型マネジメント」の対象範囲

 今回はグローバルマネジメントの方向性について述べたい。

 グローバルマネジメントにおいて、組織全体や部門、部署で共有される仕事の進め方を中心にマネジメントを制度化する必要がある。これらの意思決定やコミュニケーションのスタイルを制度化したものをマネジメントシステムと呼ぶ。このマネジメントシステムは、第7回で述べるGoogleのように明文化され標榜されていることもあれば、まったく意識されず共有化されてないこともある。グローバルマネジメントの成否は、マネジメントシステムを論旨明快に構築し、明文化されたルールや行動規範として導入し、組織文化とリーダーシップとバランスをとりながら組織メンバーと共有することである。

 マネジメントシステムを軸に、個人型マネジメントとチーム型マネジメントに分けることができる。横軸に意思決定の方法をとり、チームによる参加型意思決定と個人によるトップダウン型意思決定を置く。縦軸に組織コミュニケーションの志向性をとり、外部との差別化志向と組織内部の調和志向と置き、四象限のマトリックスとしてグローバルマネジメントのタイプを示す。マトリックスの対象として、具体的な組織や部門名を例示する。

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