マンションにはマンションの、一軒家には一軒家の良さがある。
37歳は35+2歳なのか、40−3歳なのか?――連載「知って、できて、当たり前!? 37歳の常識」は、40代以降を充実して生きるための100個のルールをまとめた書籍「あたりまえだけどなかなかできない 37歳からのルール」の一部を加筆・修正し、許可を得て掲載しています。
住宅ローンを組むという経験は、かなりの緊張があって面白い。いきなり数千万円の借金を背負い込むのだから、緊張しない方がおかしいだろう。
では持ち家はマンションがいいのだろうか、一軒家の方がいいのだろうか。この質問をよく受けるが、その度に言っていることは「あなたのスタイル次第」ということだ。どちらがいいとは一概に言えないし、どちらも完ぺきではないということだ。
僕の元部下で墨田区の高層マンションの30階に住んでいる人がおり、毎朝東京スカイツリーの写真を撮影している。隅田川の花火を見ることもできるらしく、非常に見晴らしのいいマンションだ。
しかし、僕は一軒家を選ぶことになった。これは僕だけの強い意見でそうなったわけではない。むしろ一軒家で生まれ育った家内の意見が強かったように思う。
僕がマンションを選ばなかった最大の理由は、マンションの自治会が苦手だと感じたことだ。マンションの自治会は町内会とは違い、外壁などの共有部分の修復費用の負担など、金銭的な課題を解決しなくてはならない。そこを上手に気持ち良く解決できるかどうかは、住民の性格など人に依存するところが多いのだ。知り合いを見ると快適に過ごしている人が多いので今から考えると僕の杞憂(きゆう)だったのかもしれないが、仕事以外で面倒なことをやりたくない、という気持ちがあったのは事実だ。
僕と家内は家内の母親と二世帯住宅にしようと決めていたのだが、いわゆる建て売り住宅には二世帯は少ない。そのため土地から購入し、設計士に二世帯住宅の案をいくつか出してもらい、今の形に落ち着いた。
一軒家の良さは、地元の交流が増えることだ。僕も地元のお祭りの世話人を務めているが、そういった交流も一軒家の人の方が多いように感じる。
マンションか、一軒家か。どちらがいいというものではないが、自分の暮らし方、自分の地元への考え方、そして自分が住みたい場所によって変わってくるように思う。
大木豊成著
明日香出版社
1470円(税込み)
40歳を目前にした世代が、悩んだり困ったりしていることに対して、人生経験豊富な著者がアドバイスする。ソフトバンクグループで培った仕事術の他、家族、キャリアなどについて、100項目で指南する。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授