「出入り禁止」になる経験を通して、リーダーになれる人となれない人に分かれ。その分かれ目とは?
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。
リーダーになる人が、必ず経験する通過儀礼があります。それは「出入り禁止」です。仕事をするとは、「出入り禁止」になるということです。「出入り禁止」になる経験を通して、リーダーになれる人となれない人に分かれます。
出入り禁止になった時が、一流になれるかなれないかの分かれ目になります。
一流の人は、出入り禁止にならないのではありません。出入り禁止の体験を経ることは、一流になるチャンスです。出入り禁止になったすべての人が一流になれるわけではありません。出入り禁止のとらえ方で分かれるのです。
実際に、ある営業マンが出入り禁止になりました。そのとらえ方が大きくはき違えていました。「なんで出入り禁止になったの?」と聞くと、「ええ、ちょっと、失敗しまして」と言いました。
出入り禁止の理由は、「ちょっとの失敗」ではありません。ちょっとの失敗では、出入り禁止にはなりません。出入り禁止になるのは、失敗が原因ではなく習慣だからです。
習慣とは、その人の基本的な考え方です。仕事に対しての考え方、自分の会社に対しての考え方、お客さまに向かっての考え方、個人のつき合い方など含めた基本的な考え方が原因で、「あなたとはもう仕事をしたくない」と出入り禁止になるのです。
これに気づけるかどうかが大きな違いです。
「この失敗があったから出入り禁止になった」と思う人は、「2度とこのような失敗をしないようにします」と言います。自分の習慣を改めないのです。この時点で、彼は出入り禁止のとらえ方を誤ったので二流の人になります。一流の人は、出入り禁止になった時に「自分の習慣がいけなかった」ということに気づいて習慣を改めることができます。
習慣には、「正の習慣」と「負の習慣」があります。出入り禁止になる人は、自分がお客さまに対して負の習慣を持っていたということです。出入り禁止は、それに気づかせてくれるひとつのいいチャンスなのです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授