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» 2019年08月01日 07時05分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:自創型のまちづくり、7つの「べからず」と「肝」 (1/2)

まちづくりで、ついつい陥りがちな落とし穴「7つのべからず」にはまることなく、自創型のまちづくりを進めていくための「7つのここが肝」とは?

[井手修身,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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地方創生・まちづくりに関わりたい方への心得

『リクルートOBのすごいまちづくり』

 一言で、まちづくりといっても、目指す目的、目標は多岐にわたり、多くの関係者がいて、利害、利権、人間関係も複雑である。その中で、短期的に見える成果を上げるのは、難しい方程式を解くようなものである。まちづくりの現場に入り、外から応援し、内から実践していくと、住民自らが考えて、動いて、新しい価値を創り出していく「自創型のまちづくり」の姿が見えてきた。ここでは、まちづくりで、ついつい陥りがちな落とし穴「7つのべからず」にはまることなく、自創型のまちづくりを進めていくための「7つのここが肝」の一部を紹介したい。

  • べからず(1):コンサルタントを使うな。
  • べからず(2):目先の損得、正解を求めるな。
  • べからず(3):役所をあてにするな。
  • べからず(4):リーダーに依存するな。
  • べからず(5):ボランティアに依存するな。
  • べからず(6):優良事例、先進事例に学ぶな。
  • べからず(7):先生の助言を信じるな。

「有田焼のとなり町」が「カジュアルモダンな波佐見焼の町」になるまで

ツーリズムを窯業再生に生かす

 2003年、リクルート時代に、熊本市で開かれた九州グリーンツーリズム大会にパネリストとして登壇した。終了後、懇親会に出席すると、長崎県波佐見町で陶磁器の卸売業を営む深澤清さんと児玉盛介さんが話しかけてきた。

 「リクルートが地域おこしをするとは面白い。一度、波佐見に来んね」。深澤さんはその後、東京本社まで訪ねてきた。この2人は良い意味で人たらしである。半ば強引に、波佐見町へと向かった。

 波佐見町は、「有田焼のとなり町」である。波佐見焼で400年の歴史を持つ窯業の町である。それほど歴史のある街とは、訪問するまで知らなかった。「そうやろうね。ひと昔前まで有田焼で販売してたけん」と深澤さん。

 有田焼で有名な有田町に隣接。産地表示の関係で有田焼としては販売できなくなり、波佐見焼としての独自性を模索していたのだ。波佐見町の窯業生産高は、不況の波も受け、ピーク時の200億円から3割近く落ち込んでいた。

 窯業は厳しい状況かもしれないが、400年のたたずまいや生活文化は大変魅力的に映った。既に農業体験や陶芸体験を組み合わせたグリーンクラフトツーリズム活動を始めていたが、地元住民の認知や理解が進んでいなかった。「ツーリズム? 交流?それが窯業再生に役に立つのか」と。

人財・知恵が集う場を作る

 そこで、皆が集える活動拠点と、NPO法人の設立を提案した。「NPOで何をするとな?」と聞く2人に、「地域内外に地域づくりの宣言をするんです。新しい人材も集まります」と説明。2人は半信半疑のまま04年にNPO法人グリーンクラフトツーリズム(GCT)研究会を設立し、私も理事として参画した。そして、中尾山の頂に窯元の工場跡をリノベーションした交流拠点「文化の陶四季舎」を造った。50坪はあったが、NPOのメンバーも作業し、工事費は400万円程度に抑えた。行政は頼らず、主に会費で賄った。

  ここでは月1回、「朝飯会」と称し、朝6時半から朝食を取りながら勉強会を開いた。地元の老若男女に加え、地域外からも講師を招き、波佐見の応援団に仕立てていった。温かい人情で招いた人を引きつけるので、ひそかに「人たらしの会」と呼んでいた。人財・知恵が集う場をつくることが、地域活性の早道である。こうして一大観光地へと変貌を遂げる土台づくりが進んでいった。

「波佐見アート・デザイン村」

 波佐見町には、2000年代前半には町内至る所に製陶所跡や空き地があった。その一つが西の原地区の2千坪の製陶所跡。ここをどうするか。GCT研究会の事務局長、小林善輝さんと「波佐見アート・デザイン村」の構想を練った。

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