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» 2021年03月17日 07時09分 公開

モチベーションは週一作戦会議で維持する経営者からオリンピック選手まで行っている「すぐやる」習慣の極意(1/2 ページ)

仕事のモチベーション維持を仕組み化するには、いろいろな方法があるが、そのなかでも効果的な手段、それは「振り返り」だ。

[大平信孝,ITmedia]

そもそも仕事にモチベーションは必要なのか?

『先が見えなくても、やる気が出なくても 「すぐ動ける人」の週1ノート術』

 そもそも、仕事にモチベーションは必要でしょうか?

 多くの業務は、簡素化、マニュアル化され、誰がやっても同じ成果が出るように工夫されています。とすれば、モチベーションなどなくても仕事での成果は出るとも言えます。ですが、モチベーションが低くても仕事で成果が出るかどうかと、仕事にモチベーションが必要かどうかは別問題です。

 例えば営業の仕事。ヒアリング事項もリストアップされていますし、話し方の流れもマニュアルがあります。ただ同じ行動でもモチベーションの高い人と低い人とでは、仕事に込められる情熱の量が変わります。

 一般的に、モチベーションが低い人は「いかに無難にノルマをこなすか」にフォーカスし、最低限のノルマをこなすことしか考えません。これに対して、モチベーションが高い人は「いかにいい仕事をするか」にフォーカスします。

 例えば、モチベーションの低い営業は、リストアップされた項目を機会的に聞いていきます。お客さまに喜ばれることやニーズを引き出すことが目的ではなく、ヒアリングシートを埋めること自体が目的になってしまうことが多いので、一通り質問が終わったら、それで任務完了となります。すでに購買意欲が高い顧客に対しては、マニュアル通りの質問をするだけで、売れることもあるでしょう。ですが、検討中の顧客であれば、購入に至らないことが多いでしょう。

 一方でモチベーションが高い営業なら、マニュアル通りの質問をした結果、必要を感じれば定形外のことでも自身が疑問に思ったことや、その場で感じたことなどを質問します。マニュアルの質問はお客さまに貢献したり、ニーズを引き出したりするための1手段にすぎないことを理解しているので、その場で必要に応じて試行錯誤するのです。結果的に、契約成立につながりやすくなるわけです。

 さらに、自分がサービスを受ける側になることを想像してみてください。

 あなたに子どもがいたとします。生活費を稼ぐためだけに教師をしている人と、子どもを教え導くことに情熱を感じている教師がいたら、どっちの先生に担任になってもらいたいですか。おそらく多くの人が、義務として仕事をこなす人ではなく、その仕事にモチベーションがある人に、わが子の担当をまかせたいでしょう。

 自分がサービスを提供する側のとき、モチベーションのあるなしはあまり関係ないと思う人でも、自分がサービスを受ける側になると、モチベーションは必要だと感じるでしょう。とすると、やはり仕事においてもモチベーションは重要と言えます。ではそのモチベーションをどのようにマネジメントしていけばいいのでしょうか?

モチベーションは、放っておくと下がるのが自然の摂理

 どんなに高い目標を設定しても、いつの間にかモチベーションが下がってしまう。どんなに仕事で感動しても、いつの間にか忘れて日常に埋没してしまう。仕事で、どんなに情熱があってもいつの間にか、冷めてしまう……これは全て、エントロピー増大の法則という自然の摂理です。

 それでも、モチベーション高く情熱的に仕事をして、着実に成果を出し続ける人もいます。そういう人を見ていると、特別に能力が高かったり、強靭(きょうじん)な意思を持っていたりするわけではありません。ただ、モチベーション高く働き続けるための工夫と仕組みが素晴らしいのです。

 仕事のモチベーション維持を仕組み化するには、いろいろな方法があります。そのなかでも効果的な手段、それは「振り返り」です。

「振り返り=作戦会議」と捉えるとうまくいく

 あなたは、「振り返り」を習慣化していますか。

 実は、振り返り上手になると、定期的にモチベーションを補充できるので、仕事で継続して成果を出すことができるようになります。

 振り返りがとても大事なのは頭では理解できても、ダメ出し癖から抜け出せずに悩んでいる人もいるかもしれません。オンラインサロンメンバーのTさんも、当初はそうでした。 Tさん曰く「振り返りの作業は大切だと思いながらも、できていないところをつつかれているようなネガティブな印象があり苦手です。頭では、振り返りは大切だと分かっているのですが、なかなかスムーズに振り返りに着手することができません。日々のちょっとした時間を使って自分に問いかけ、前向きに振り返りができるようになりたいです」

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