ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
「話してもらえる人」になる! 心理的安全性が高まる聞く技術(1/2 ページ)
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
組織論の中で、「心理的安全性」という言葉をよく耳にします。もともとは1999年にエドモンドソン教授により提唱された言葉ですが、Google社の実証実験やコロナ禍での労働環境の変化によって、近年注目を浴びるようになりました。
心理的安全性を一言で言えば、「意見を気兼ねなく安心して言える環境」のこと。ある人の前では何でも話せるのに、ある人の前では口をつぐんでしまう。こんな経験は誰しもあるのではないでしょうか。
それはなぜなのか。
相手の立場が自分よりも上だから、威圧的な雰囲気だから…理由はさまざま浮かびますが、実は相手が「どんな人か」はあまり関係ありません。大切なのは、「どんな話の聞き方をしているか」。何でも話してもらえる人には、心理学・心理療法的に共通する聞き方の秘訣があるのです。
その秘訣とは、受容・共感・自己一致の3つです。
<話の聞き方3つの秘訣>
- 受容=相手の価値観や考え方を無条件に受け入れること
- 共感=相手の感情を想像して理解すること
- 自己一致=自分が自分のあるがままでいること。そして相手が「自分はこれでいい」と思えること
これはアメリカの心理学者であるカール・ロジャースによる傾聴の3原則に基づいています。一見難しそうに感じるかもしれませんが、実践の仕方は実にシンプル。「話そうとしない」まずはこれだけを抑えれば大丈夫です。
話をうまく聞けない人は、たいてい頑張って話しすぎています。話の聞き方の本質は「どう話すか」ではなく、「どう話してもらうか」にあります。
そもそも人間は話すことが好きな生きもの
根本的に人は聞くよりも話すことが好きだといわれています。例えば、職場でのこんなやりとりを耳にしたことはありませんか?
上司 「おいおい、どうしてこんなミスが起きたの?」
部下 「えーと、私も事前に先方にメールを送ったのですが、実はそのあとに……」
上司 「違う違う! 何でいきなり先方にメールしちゃったの。その前に確認する方法があったでしょ」
部下 「え、申し訳ありません」
上司 「そもそもメールで済まそうとするのが間違いなんだよ。だからさあ、うんぬん……」
部下 「はい(聞かれたから答えたのに……)」
上司は質問していたはずなのに、いつの間にか自分が話したいことでいっぱいです。話し手は「こちらの事情も聞いてほしいのに!」と不満を抱えることになります。
この例に限らずとも、相手の話を聞いていると話したいことがどんどん湧き出てしてしまう、といった経験は誰しも身に覚えがあるのではないのでしょうか。会話のキャッチボールをしているつもりが、自分が投げるボールにばかり目がいってしまう。これでは良い聞き手とはいえません。
繰り返しになりますが、本来人は話したくて仕方がない生きものです。だからこそ、あえて「何を話さないか」を意識することが、相手の話を聞くために重要になってくるのです。
具体的には、
- アドバイスをしない
- 自分のエピソードを話さない
- 意見しない
- 「でも」と言わない
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
新幹線にスマホ10台! 説明前にまず自分で確かめる - Zimperium 成田氏
-
2
NECの顔認証決済、ソフトバンクの社員食堂で実証 「顔パス」でレジ業務効率化
-
3
第1回:到来した「自律型AI時代」
-
4
「ビール化」するサントリー「金麦」、救世主になれるか 10月6日発売 関西で販売強化
-
5
なぜコーポレートITはコスト削減率が低いのか――既存産業を再定義することでDXを推進
-
6
生成AI搭載の人型ロボット「ヒナタ」梅田駅にお目見え、大阪メトロが接客案内の実証実験
-
7
「セキュリティ対策は情報漏洩対策」からの脱却を――ビジネスリスクと捉え、工場やサプライチェーンでの対策も推進するTOPPANグループ
-
8
「経営を動かす説明力を鍛えつつ、今も自らログ解析」 - みんなの銀行CISO二宮氏
-
9
「人は育てるものではない、一緒に育つもの」――中野区役所・平田氏
-
10
創業43年目で株価が最高値を更新中~世界最大のソフトウェア会社、マイクロソフトに何が起きたか?
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー