特集
» 2008年04月22日 07時00分 公開

CIOの実態:【第2回】大幅な年収ダウンでつかんだ安住の地 (2/2)

[TOM KANESHIGE,ITmedia]
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積極的なIT投資が功を奏す

 ジョンソン氏は約束を忠実に果たしていった。ハモンズ氏の入職後18カ月間に、ITインフラの強化に86万6000ドルを投入したほか、ITディレクターとして入職した同氏を、後に同センターとして初のCIOに昇格させた。現在、同センターでは、患者向けのバーコード付きアームバンド、電子請求のほか、部分的には電子カルテも利用している。同センターの収入は過去3年で3倍以上に増加し、9000万ドル近くに達している。増収額のうち約2000万ドルは、事務部門の業務プロセスの見直し、生産性の向上、システムの効率化といったバックエンドの改善のおかげだ。そのほかの増収分は、ある病院を買収したことによるものだ。

 「われわれは、今後5年間もIT分野に積極的な投資を行う計画だ。おそらく、われわれの病院のほかのどの分野よりも多くの資金を投じることになるだろう」とジョンソン氏。

 地方でITを運用する場合には、ITの人材やインフラの不足といった固有の問題が伴う。例えば、サンルイスバレーではT-1回線のコストが、ほとんどヒューストンでのOC-3回線並みに高い。また、経営委員会の一員であるCIOとして、ハモンズ氏は、ほかの役員の要望を拒否しなければならないこともある。「最高看護責任者から、電子看護記録の導入を求められているが、応じられない。優先順位が7番目だからだ」(同氏)

 ハモンズ氏は、今後も戦略課題に積極的に挑戦しようとしている。1つの目標は、同センターの患者データのリポジトリを構築し、医療提供者が患者の完全な記録にいつでもアクセスできるようにすることだ。「これは長期的な目標だ。下手なものを作らないよう本腰を入れて取り組む」と同氏は語る。

 また、ハモンズ氏は、コロラド州地域健康情報機構が進めている、地域の病院運営の改革を促進する活動にも参加している。その会合では、CIOの肩書きがモノを言う。「ディレクターの肩書きで会合に出席していたときは、少々肩身が狭かった」と同氏。

 「肩書きがCIOだと、戦略の立案者で、CEOに話を聞いてもらえる立場にある、という見方をされる。その分、違った形で組織を代表できる」

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