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» 2008年08月07日 10時25分 公開

景気探検:景気は後退局面に、ただし浅い可能性――北京五輪のメダルも注目? (2/2)

[景気探検家・宅森昭吉,ITmedia]
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気になる金メダル獲得数

 『景気ウオッチヤー調査』によると、消費者マインドの悪化をもたらしている主因の1つは、ガソリン・食料品といった身の回りの物価上昇だ。

 日銀の『生活意識に関するアンケート調査』(6月調査)では1年後の物価見通しを質問しているが、平均値はなんと9.0%もの上昇である。エコノミストの最も高い予測値が2%台と思われるので、一般の消費者は相当高い伸び率を意識している。

 7月11日までの原油価格高騰を受けて8月4日現在のレギュラーガソリン価格は過去最高の185円10銭まで上昇したが、9月になるとガソリン価格の値下げがニュースとして話題になろう。人々の過度なインフレ期待が薄れることで、消費者マインドが持ち直し、実態に見合った緩やかな消費支出が出てくる可能性は高いとみる。

 6月の『景気ウオッチヤー調査』の現状判断では一番悪い判断の「悪くなっている」が全体の20.1%もあった。4月は14.0%、5月は16.9%であるから、かなりのペースで悪化したことがわかる。「悪くなっている」という回答が「やや悪くなっている」に4%だけ移れば、現状判断DIは1ポイント改善することになる。消費者マインドの持ち直しが実際の消費をサポートしよう。

 今年のプロ野球セ・リーグのペナントレースは、マジックが8月5日現在消えたと言っても、人気球団の1つである阪神タイガースが2位巨人と9ゲーム差と首位を独走していて、リーグ優勝の可能性が高い。阪神の快進撃が続く中、5月分、6月分『景気ウォッチャー調査』現状判断DIでは悪いながらも、近畿地方はこれまで景気が他の地域より良いと言われることが多かった、東海地方より良い数字となっている。

 また、これまでの経験則ではオリンピック参加選手に対する金メダル獲得率が高いと、景気はしっかり、という傾向がある。

 8月8日開幕の北京オリンピックでの日本勢の活躍などが、景気後退を軽微で短いものにする、身近なデータ面からの景気下支え要因となって欲しいところだ。

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