今最も売り上げを伸ばしているテクノロジー関連企業は? 監査法人トーマツが成長企業の上位50社を発表した。
監査法人トーマツは10月9日、国内のテクノロジー業界における成長企業50社のランキング「日本テクノロジー Fast50」を発表した。1位にはコンビニや銀行窓口などを通じた代金決済サービスを提供するウェルネット(北海道札幌市)が選ばれた。首都圏以外の企業がトップになるのは今回が初めて。
1位のウェルネットは1053%の収益成長率を達成した。2位はモバイルのe-コマースに特化した広告代理店のビックタウン(877%)、3位は会計システムなどのASP事業を手掛けるアイアンドエーエス(846%)と続いた(図1)。
業種別では、インターネット分野が44%(2007年は54%)と前年より減少する一方、ソフトウェアおよびコンテンツ分野は32%(同26%)、コミュニケーション分野が12%(同10%)、電子機器分野が6%(同4%)と増加傾向にある。市場区分でみると、33社が上場企業で(2008年8月末現在)、うち東証マザーズが52%、大証ヘラクレスが27%、ジャスダックが9%だった。
ウェルネットの取締役 営業部長を務める宮澤一洋氏は「インターネットビジネスだからこそ北海道でも成功できた。おやじベンチャーとして今後も理念を持ってビジネスに励みたい」と述べた。ビックタウンの近藤勝俊CEO(最高経営責任者)は「モバイル広告の売り上げ総額は年々伸びている。不景気だからこそ(他媒体から広告枠を奪い取る)チャンスだ」と意気込んだ。
トーマツの佐藤良二CEOは「世界的な経済危機にひんした今、新たなビジネスモデルの開発など各企業の創造性がより重要となる。監査法人としてもこういう時期にこそ中小企業を積極的に支援していきたい」と強調した。
Fast50は、インターネット関連やソフトウェア関連などテクノロジー企業を対象に、過去3年間の収益(売上高)成長率をランキングしたもの。今年で6回目となる。参加資格は、(1)売上高の大半が自社の技術開発であること、(2)3年以上の業務実績があり、少なくとも直近1年は監査済みであること、(3)対象期間の1年目の売上高が5万ドル以上であることが条件である。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授