京滬(北京・上海)高速鉄道は2010年末までに全線が完成する見込みだ。2011年のメーデー前までにレール敷設を完了し、システムの調節と試行の段階に入る予定。
中国の27の省・自治区・直轄市が、2009年上半期の経済データを発表した。13の省がGDP(国内総生産)成長率で10%を、19の省がGDP成長率8%を超えている。GDP成長率が8%を超えた省は3分の2近くを占めている。専門家の多くは、通年で経済成長率8%以上を維持することに対し懸念はないとの見方を示している。
成長率トップは天津と内蒙古
27の省の上半期経済データを見ると、GDP成長率は全体的に予想を上回り、天津と内蒙古は成長率16.2%で全国をリード、13の省が2桁の成長率を達成した。全国の平均成長率7.1%を下回ったのはわずか5省だった。
天津、内モンゴル、四川、広西、重慶、安徽、陝西、吉林、遼寧、湖北、江蘇、江西、チベットの13の省が成長率10%を上回り、19の省が8%を上回っている。
大規模な景気刺激策が奏功
政府による大規模な景気刺激投資が地方の投資をけん引し、これにより企業の利益が増加し経済全体の回復をもたらしている。広東、江蘇、浙江、上海、山東、福建の6の省を主とする対外貿易の大省は、金融危機による影響が最も深刻な省でもあり、これらの省の経済成長の加速化は、全国の経済回復プロセスがさらに速まる可能性があることを意味している。
地方経済における不確実要素
一方、地方経済を見ると留意すべき不確実な要因がいくつかある。全国平均水準7.1%を下回った省は、経済基盤が弱い新疆、甘粛、寧夏や順位を大きく下げた浙江と上海の5つだった。浙江と上海については、外需不振が経済成長鈍化の重要な要因となっている。
しかし全体的に見ると、中国の通年の経済成長率8%維持の目標は実現できるとされている。
京滬(北京・上海)高速鉄道は2010年末までに全線が完成する見込みだ。2011年のメーデー前までにレール敷設を完了し、システムの調節と試行の段階に入る予定。
今年の起工計画には、北京と唐山、北京と張家口を結ぶ都市間鉄道、北京と瀋陽を結ぶ客運専線が組み入れられている。京唐(北京・唐山)高速専線の起工日は今年10月前後になるという。
日本やフランスは現在、時速360キロの列車を研究開発しているが、高速鉄道の時速の分野では北京上海高速鉄道が優勢を保っている。北京からさまざまな方向に構築される列車網には、時速250キロから350キロの高速列車が運行し、各都市間の所要時間は大きく短縮されることになる。完成すれば北京・唐山は30分、張家口へは1時間足らず、瀋陽へは3時間以内で着くことができる。
全国の工商管理部門における商標戦略推進業務会議が7月23日に開かれ、今年上半期の中国国内の商標登録申請件数は大幅な増加傾向を保ち、38万件に達して前年同期比7.7%増加したことが明らかにされた。6月30日現在、中国の商標登録申請件数は累計677万件、有効な商標登録件数は240万件に達し、いずれも世界一となった。
一方、国家工商行政管理総局によると、中国はまだ「商標強国」ではなく、主に3つの問題点があるとしている。第一に、商標登録件数は多いが、その質は高くなく、国際的に有名な商標が不足している。第二に、商標登録件数は多いが、市場主体の商標登録平均保有数は少なく、社会の商標登録に対する意識の向上が不足している。第三に、商標の国際登録件数が中国の経済・貿易の発展ペースとつり合わず、企業が海外での商標登録戦略を強化することが急務だとしている。
※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。
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明治学院大学 経済学部准教授