アップル社が成長し続ける秘密は、忠誠心の高い顧客を持ち、自立した企業推進力を獲得したからである。推進力を持っている企業、獲得した企業、そして維持している企業から学ぶべきものは多い。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
この要約書から学べること
アップル社の顧客は同社の製品の大ファンです。新製品が出ると最初に手に入れようと徹夜で列に並びます。彼らはユーザーでグループを作り、「アップルグループ」の一員になります。このような忠誠心の高い顧客を持ち、アップル社は自立した企業推進力を獲得しました。
では、アップル社はどのようにしてここまで来たのでしょう? 経営陣は人々が単純に持たなければならない、または持ちたいと思うような商品を開発することに力を注いでいるのです。
本書の中で、経営学教授でありコンサルタントでもあるJ.C.ラレッシェは推進力を持っている企業、獲得した企業、そして維持している企業を検証しています。製品の質を上げることで、更に売上を上げたいと考える、経営者や経営幹部に、本書を強くお勧めします。
企業の使命とは何でしょうか? また、企業が成長を続けて行く目的とは何でしょうか? 言うまでもありません。広く社会貢献を続けて行くためです。企業が成長すればするほど、そこから社会に対しての貢献度は高くなります。そのためにも「推進力」は必要とされるわけです。
では、「推進力」を付けていくにはどうしたら良いでしょうか? それは、その企業が提供する製品やサービスによって顧客を満足させるところから始まります。もちろん、それらを認知させるところがスタートであり、そのためのマーケティングは必要不可欠であるとも言えます。
いかに良い商品、サービスを持っていても消費者に伝わらねば何の意味もありません。逆に、マーケティングに最大の力を入れて商品やサービスの提供に成功しても、それらが顧客の満足を得る事ができなければ一瞬にして顧客離れを起こします。そういう意味でも「推進力」とは商品力とマーケティング力が顧客需要にマッチしたところで初めて生まれるものなのではないでしょうか?
本書は、企業の「推進力」に焦点を当て、それを最大限に生かす事が、企業にどういったメリットを与えるのか、さらにはどのような手順をふむことで「推進力」を得る事ができるのか、そのノウハウに迫っています。では具体的にどういうことが書かれているのかを見ていきましょう。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授