銀座のママが教える、ビジネスパーソンが持つべき「心意気」とは?ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

誰からも信頼される「人の上に立てる」人。能力はあるのに出世できない、年齢を重ねても人望のない人。その差はどこにあるのか。

» 2015年01月22日 08時00分 公開
[伊藤由美,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。


粋な人無粋な人――自分では気づかない恥ずかしいこと

 組織のなかで出世できる人、誰からも信頼される「人の上に立てる」人。能力はあるのに出世できない人、年齢を重ねても人望のない人。その差はどこにあるのでしょうか――。

 よく「銀座のクラブママは人間観察のプロ」などといわれます。雑誌などでも「銀座のママが見抜く、出世する男とは?」といった特集が組まれることがあり、私自身、そうした記事の取材を受けることも少なくありません。お客さまのどういうところを見ているのですか?――そうした質問を受けるとき、私はいつもこう答えています。

 「その方が“粋な人”かどうか、です」と。

 「粋」――最近ではあまり使われなくなった言葉かもしれませんね。でも私はこの言葉をとても大切にしています。

 「粋」とはどういうことでしょうか。

スマートでカッコいいこと? あか抜けて洗練されていること? 渋くて大人っぽいこと? 確かにそれも間違いではありません。でもそうした見た目の美しさや身のこなしのスマートさだけではなく、その内側に存在する人生に対する姿勢や心構えが、本当の意味での「粋」だと私は考えています。

 もっと平たく言えば、「人としてどうあるべきか」を常に意識して、人として恥ずかしいことを知り、そうしたことをしないように自身を律すること。「人とどう接するべきか」に心を砕いて、人への心配りや周囲への配慮を忘れず、相手の立場になってものを考え、人のために労と時間を惜しまないこと。

 「粋」とは、そんな「心意気」の「意気」なのですね。

 その人の心意気は、ちょっとした所作や立ち振る舞いに如実に表れます。例えばクラブのようなお店であれば、相手の気持ちを考えながら会話ができるか、場の雰囲気をわきまえてお酒を飲めるか、気持ちよくきれいにお金を使えるか、自分たちだけでなくお店やほかのお客さまにも配慮した振る舞いができるか――。

 そうした振る舞いができる人は、まず間違いなく周囲から信頼されて出世できる人、人望が集まってリーダーになれる人です。私たちクラブママは、お客さまの地位や肩書、組織の大きさや格付けを見ているのではありません。接客という仕事を通じてお客さまの「心意気」を感じ取っているのです。

 では、そんな心意気のある「粋な人」になるにはどうすればいいのでしょうか。私が考える答えは、実に単純明快。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆