経営者の仕事とはどんなものがあるのか。経営の仕事は会社全体の責任を担うものであり、当然社員とはまったく違う。経営者の細かな仕事は、会社によって業種によって当然違う。しかしあらゆる企業に共通する経営者の仕事は6つある。以下がそれだ。
1.使命を決める仕事
経営チーム第一の仕事は、会社の使命を決めることだ。人が仕事するためには目的が必要だからだ。
2.価値観を創る仕事
人間として正しい道を貫くために必要な、会社のあり方、会社の考え方を明らかにする仕事だ。組織は物事を判断する物差しが必要だからだ。会社として、決まり、ルール、規則を打ち立てなければならない。
3.組織をつくる仕事
社員に価値ある仕事を提供し、社員のエネルギーを創り出す仕事だ。行動の元となる根本的な考えを打ち立て、成果をあげられる組織をつくっていくこと。
4.良い関係をつくる仕事
事業に影響を与える相手と良い関係をつくらなければならない。会社は、お客様をはじめ、地域、お取引先、提携先、協力会社、株主、投資家、銀行など、外の力を借りて成り立っている。ゆえに、どれか一つでも、おろそかにしてしまえば、会社の信用を失うことになってしまう。
5.外と関わる仕事
業界の集まりに出席する仕事。オーナー企業といえども経営者は個人ではない。必要な場に出向かなければ会社の信頼を失うことになりかねない。
6.矢面に立つ仕事
予期しない出来事は起こるものだ。そんな危機に遭った時、経営者は矢面に立たなければならない。これは避けて通れない。
これら経営の仕事を1人で担うことはできないことは先に述べたとおり、お分かりいただけたと思う。事業を成長させていくために、経営チームを機能させるにあたって必要なものは何か。第2回から、経営チームがチームとして成り立つために必要な6つのことを伝えていく。
トップマネジメント株式会社 代表取締役
ドラッカー専門のコンサルタント。コンサルティングファーム出身、上場企業役員を経て、トップマネジメント株式会社を設立。上場企業を始めとして、IT企業の経営チームにドラッカーの理論を活用するコンサルティングを提供している。一般社団法人日本経営協会専任講師、淑徳大学の経営学講師、デジタルハリウッド大学院大学客員教授、ダイヤモンドビジネスタレント派遣講師を務める。著書『ドラッカーに学ぶお客様を幸せにする会社の作り方』(角川フォレスタ)、寄稿に『人材育成の教科書』(ダイヤモンド社)、『企業と人材』、『経済界』、『人事マネジメント』等。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授