事前の話し合いが不十分であれば、後になって必ず問題が起こる。仕事が後戻りしたり、時には振り出しに戻ったりする。話し合いの量は、業績の良し悪しに直結する。
アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスがの言葉はあなたも知っているだろう。「かつてはドッグイヤーと言われたが、いまやマウスイヤーだ。1カ月の意思決定の遅れは7年に匹敵する」犬が人間よりはるかに速いスピードで成長することは周知のとおりだ。
ドッグイヤーとは、時代が変わりゆく速さを表現するものとして生まれた言葉だ。マウスイヤーはこれまでにも増して、さらに速いスピードで社会が様変わりしていく姿を表現するものとしてベゾスが使った造語である。
意思決定を間違ってしまえば、何十年分の損になるか計り知れない。しかし、意思決定のスピードを重視するあまり、正確性を損ねるのはさらに危険だ。ベゾスは、スピードが大事とは言ったが話し合わなくていいとは言っていない。
適切な意思決定を導き出すために、話し合いは欠かせないのだ。ここで言う話し合いとは、決定する前に検討するということだ。
ドラッカーはこう言っている。
「トップマネジメントチームのメンバーは、自らの担当分野では自ら意思決定を行わなければならない。しかし、ある種の意思決定はチームに保留する必要がある。巨額の投資や人事など重要なことについては決定する前に、トップマネジメントのチーム内で検討しなければならない。」
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授