会社人生「55歳の壁」突破策〜セカンドキャリアとしての起業〜ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

今も昔も、設備投資や従業員不要で始められる仕事はいくらでもある。しかも、ローリスクな割にハイリターンru.まではいかないが、ミドルリターンくらいの仕事は結構ある。

» 2023年09月14日 07時07分 公開
[大塚 寿ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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“起業を望ましい職業選択”と考える日本人の割合は24.6%!

『会社人生「55歳の壁」突破策』(Amazon)

 よく欧米、中国と比較して日本における起業への意識の低さが指摘されますが、2022年10月の内閣官房「新しい資本主義実現本部事務局」の資料では“起業を望ましい職業選択”と考える人の割合は中国、米国、英国、ドイツ、日本でそれぞれ79.3%、67.9%、56.4% 53.6%、24.6%となっています。

 日本人の割合が極端に低いのは、大多数がリスクを恐れて、起業に手を出さないということでしょうが、ここがミソで、逆に成功率が上がってしまうという現実があります。

 時給1200円程度の再雇用なら起業の可能性も検討してみてはどうでしょうか。

 今も昔も、設備投資や従業員不要で始められる仕事はいくらでもあります。しかも、ローリスクな割にハイリターンとはいいませんが、ミドルリターンくらいの仕事が結構あるものなのです。

 「かつて」というか、現在50代のみなさんが社会に出た時分は「机と電話だけあれば……」と表現されていましたが、現在ではパソコン1台とネット環境さえあれば始められるビジネスもたくさんあるに違いありません。

マイクロ起業の場合、あなた自身が商品

 シニアにおススメしたいマイクロ起業の場合は、どんなビジネスを展開するにしろ立ち上げ時は「あなた自身」が商品になります。

 顧客は商品やサービスもさることながら、まずは「あなた自身」のキャリア、人となりが信頼に値するかどうかを値踏みしているのです。

 その第一段階の関門を超えることができれば、次に提案機会や見積機会を得ることができますが、相手のお眼鏡にかなうことができなければ、次回はありません。

 営業の世界でいうところの「2回目訪問ができない」という現象ですが、要は「もう時間を割いて会うまでの価値がない」という評価です。

 ですので、1回だけのチャンスで、「この人には何かある」というプラスの兆しを与えられるように徹底的に準備してください。

 そのために必ず実行してほしいのは、何でもいいので、相手の期待値を超える何かを実感してもらうこと。

 それは情報提供でもいいですし、何かのアドバイス、示唆でもいいので「この人に依頼すると何らかのプラスが得られる」と感じてもらうことです。

 その心がけがあなたの未来を変えてくれるでしょう。

 例えば、こんなことがありました。近くの有人洗車場での体験ですが、2000円程度の料金にも関わらず、一番気になっていたホイルの汚れを時間をかけて1本、1本丁寧に手で下洗いし、ボディ洗いもふき取りもそれは、それは丁寧に仕上げてくれたのです。

 完全にこちらの期待値をはるかに上回っていたので、感動して「飲みもの代」と言ってチップ1000円を手渡しましたが、相手はちょっとビックリしたようでした。

 これは都内の出来事でしたが、伊豆で高級旅館「水鞠(みずまり)」を経営する友人も南伊東のガソリンスタンドでまったく同じ経験をしたようで、“仕事は手を抜こうと思えば、どこまででも抜くことができる。逆に本気になれば、人を感動させると実感。クルマだけでなく心も洗われた。こういうサービスパーソンが報われる世界を!”と感動していました。

 分かりやすいように洗車の例をあげましたが、あなたがどのようなビジネスを始めたとしても、このように相手の期待値を超えることができれば、ダイレクトに仕事につながります。

 給与生活者時代と違うのは、「手を抜こうが本気になろうが、成果を上げようが上げまいが給料はほとんど同じ」ではないことです。

 逆に、その差が死活問題になるのです。

 つまりは、顧客に認められて会社員時代の数倍の収入を得るようになるのか、逆に仕事にありつくことができず、今度は時給1200円程度の世界に戻るかという明暗です。

 これから起業しようとしている人に「手を抜くな」といった「釈迦に説法」をしたいのではなく、伝えたいのは、とにかく相手の期待値をちょっとでも超えることに焦点を当てれば、最短で軌道に乗せることができるというセオリーです。

 実はマイクロ起業においては、ここが非常に重要で、あなたがやろうとしているビジネスの商品やサービスの競合品があったとすると、そこで差別化してほしいのです。

 オンリーワン商品、オンリーワンサービスの実現といっても、相手の期待値にかなうか、超えていなければ商談のテーブルには乗ることさえできません。

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