目標を達成するためには、多くの人が「どうやるか」を考える。しかし、10xの思考法で重視するのは、「どのようにやるか?」ではなく「誰とやるか?」になる。この思考により、問題解決のスピードも早まっていく。
「チームで業務を行う際、ダン・サリヴァンの考案した『インパクト・フィルター』というプロジェクト管理シートで各プロジェクトの目的や重要性、理想的な成果、成功の基準などを共有することでメンバーにプロジェクトの内容を明確に伝えることができます。また、誰とやるかの選択肢の一つとして、AI活用も視野に入れるべきでしょう」(名郷根氏)
チームメンバーのユニークアビリティを活用して仕事をする中で、最強チームを構築するために『ポジティブ・パワーアップ』というテンプレートも有効となる。3カ月に1回ぐらい、プライベート、仕事、チームそれぞれの項目で「経験・達成したこと」「重要性」「次のアクション」を書き出してシェアしていくのだ。
「この『ポジティブ・パワーアップ』を記入することで、メンバーそれぞれが達成した項目を認識でき、自己効力感や自己肯定感が高まりますし、チームのコミュニケーションもよくなります。次のアクションも明確になり、前進するパワーが生まれる効果もあります」(名郷根氏)
10x思考では自由な時間を生み出すための「10x Time System」として、3種類の日に分けて時間管理を行っている。集中して重要な業務を行う『Focus Days 集中の日』、計画を立てたり、ルーチン業務や準備業務を行ったりする『Buffer Days 予備の日』、24時間自分が好きなことができる『 Free Days 自由の日』だ。
「一週間の例としては、集中の日を2日、予備の日を3日、自由の日を2日取ることが推奨されています。土日を自由の日として、週の始まり月曜日と終わりの木・金曜日を予備日とし、週半ばの火曜日・水曜日を集中の日とする、というのがおすすめです」(名郷根氏)
従来の働き方にとらわれず、効率的に成果を上げる10x思考法。チームメンバーのユニークアビリティを生かし、相乗効果で成果をあげるこの仕組みに興味を持った人も多いのではないだろうか。名郷根氏の著書『同じ時間で10倍の成果を出す仕組み』では今回紹介されたテンプレートのダウンロードリンクなども掲載されているため、気になったら書籍で詳しく学ぶのもよいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授